#君の香り恋する夏

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- 君の香り、恋する夏 - 32
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<西島side>
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実彩子ちゃんって、素直で優しい子なのかも。
本当は、梨花ちゃんから秀太の話聞いてるのに、知らないふりしたっぽいし…。
それより、こんなところでちーちゃんを見かけるとか…俺、まじでツイてないな…。
独りになりたくないと思った。
独りになったら、きっとまたちーちゃんのことを考えて、苦しくなるだけだから…。
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宇野) えっ?じゃあ、付き合ってたわけじゃないんだ?
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西島) うん。つーかさ、そもそもそんな風に見えなくない?
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宇野) いや…そんなことは…
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西島) 俺さ、ちーちゃんの前だとなんか色々考えちゃって、本当の気持ち隠しちゃうってゆうか、聞きたいことも聞けなくなって、すんごいダサイ男になっちゃうんだよね。
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宇野) でも…それは好きだからでしょ?嫌われたくないって思うから、強がって空回りしちゃう。…みんな同じだよ…
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西島) みんなにはバレバレだったのにね。俺、ちーちゃんに本当はどう思われてたんだろう……
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宇野) …………
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西島) …なんて、今さら言ってんなって話だよな。笑
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なんでだろう?
ちーちゃんのことも未央のことも、実彩子ちゃんになら話してもいいやって思った。
なんとなく、俺とどこか似てるところがあるような気がしたからかな…。
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西島) てゆうか、なんでさっきから俺の話?そっちの話、聞きたいんだけど。
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宇野) いいけど…わたし、泣くかもよ?
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西島) …いいよ、べつに。それに俺、前にあんたの泣いてる顔、見てるし。
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宇野) あーっ!今、あんたって言った。あんたって、ひどい!失礼だし。
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西島) " おまえ " よりはよくない?
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宇野) そーゆう問題じゃないよ…
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西島) はは!ごめん、ごめん。実彩子ちゃんね、実彩子ちゃん。笑
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宇野) /// …てゆうか、これ。頼んでよ。もうグラス空いた。
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西島) …ったく、わがままだなぁ。…なに?次はなに飲むの?
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宇野) …さっきと同じの…
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西島) ぶどうサワーね?
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宇野) うん。
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" あんた " って…確かに、初めて飲む相手に言う言葉じゃないよな。
でも俺、さっきから全然、気ぃ遣ってない気がする。
女の子と2人きりで飲むなんて、ちーちゃん以来なのに、全然緊張してないや。
実彩子ちゃんもそうなのかな…?
酔ってるからか、素なのか、どっちか分からないけど、わがままな彼女がちょっとかわいく見えた…。
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宇野) ……ってわけよ。ねっ?あたし、可哀想な女でしょ?
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西島) けどさ、それってべつに、その後輩の女の子のことを好きになったってわけじゃないんでしょ?
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宇野) 知らない。でも言ってたよ?俺が側についててやらないとダメなんだって。…べつに、直也じゃなくたっていいじゃんね…
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西島) でもそれは、付き合ってるふりしてたからってことじゃなくて?
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宇野) そもそもさ、なに?付き合ってるふりって。そんな…絶対あの子、もともと直也のこと好きだったんだよ。だから直也に相談したんだよ…
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西島) …まぁ、そこんとこはどうなのか分かんないけどね。
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宇野) あたしより、その子のほうが可愛かったんだよ。わがまま言うなって…彼女なのに…わたしが本当の彼女なのに、なんでわたしが我慢しなきゃなんないの…?
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西島) いや…それはさ、それは信頼してたからなんじゃないの?みさちゃんなら、その件が終わるまでなんとか我慢してくれるんじゃないかって…
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宇野) でも、しばらく離れようって言われたし…なんか、楽しそうだったよ?ふたりが一緒にいるとこ、たまたま見ちゃったんだけど、もしかしたら本当に付き合い出したのかなって…なんかそんな感じした…
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西島) ……自分の中の妄想と想像で、勝手にそうなんだって決めつけたことが、必ずしも事実とは限らない…
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宇野) えっ…?
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西島) …って、前に秀太に言われた。俺もさ、ちーちゃんのことで自信なくしてた時、ラクな道選ぶなって、秀太に言われてさ。
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宇野) そうだったんだ…。秀太くんてさ、考え方がなんか大人だよね。
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西島) うん、そう。俺、あいつには今までいっぱい助けられてるよ。…みさちゃんさ、まだ本当かどうかなんて分かんないじゃん。
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宇野) なにが?
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西島) その…元カレ?もしかしたら、今でもみさちゃんのこと好きかもしれないし。
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宇野) まさか…それはないでしょ。
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西島) 聞いたの?もう好きじゃないって、そう言われたの?
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宇野) いや…言われてないけど…
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西島) …好きなんだよね?今もまだ、彼のことが。
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宇野) それは…それはさ……。…できないし…今さら連絡なんて…。…もういいの。直也の話はとりあえずこれで終わり。ね、なんか違う話しようよ。
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西島) え?…うん、そうだね…
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聞けたら聞いてるよな…。
そんな勇気なんてないから、本当に離れちゃったわけだし…。
俺も同じか。
フラれるのがこわくて、何もできなかった…。
俺たちはそれから、お互いの色んなことを話しながら、時間も忘れて飲んだ。
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#aaaストーリー #君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 31
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<宇野side>
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" けどいいんじゃない?たまには必要だよ "。
西島くんって、やっぱり優しい人なんだろうな…。
なんで彼女と別れちゃったんだろう…?
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西島) …ねぇ、聞いてる?…おーい!
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宇野) えっ ⁈ あ、ごめん…
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西島) …ふふ…へんなの。
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宇野) …え?へんって…何がですか?
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西島) だってこの前は、あんなに上機嫌で馴れ馴れしくて、わがままで…なのに今日は、どっかのお嬢さまみたいにおとなしい。
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宇野) それは…この前のわたしは、わたしだけどわたしじゃないっていうか…。それに今日は、酔わないようにって思ってるんで。
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西島) ふ〜ん。じゃあ、今日のほうが本当の実彩子ちゃんなんだ?
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宇野) …多分…
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西島) 俺は嫌いじゃないけどね。ああゆう実彩子ちゃんも。
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宇野) え…?でも…迷惑とか、わがままとか…悪口ばっかり…
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西島) べつに悪口ではないよ。けど、それは本当に思ってるけどね。でもさ、あんだけ素の自分出せるっていいなって。なんか…ちょっと羨ましいっても思うかな。
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宇野) …羨ましい?なにが?恥ずかしいだけじゃん…ほんと、かっこ悪くて最低だよ…
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西島) おんぶ、おんぶ!って言ってたもんね〜?
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宇野) //// は ⁈ 言ってないし!
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西島) えぇ〜っ、言ってたじゃーん。立てない、おんぶ、ケチ!って(笑)
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宇野) /// ちょっと、言い方!なんか、悪意しか感じないんですけど?(笑)
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西島) はは!…そっちのほうがいいよ。笑ってるほうがかわいい。笑
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宇野) /// な、なにが…いいよ、そうゆうのは…
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西島) いや本当に。この前も思ったんだけど、笑うと結構かわいいんじゃんって。なんかさ、いつもどっか寂しそうな表情してたから…
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宇野) …………
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西島) …あ、ごめん。俺、余計なこと…
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宇野) ……ほんとに。ほんとにいつも一言余計だよね?笑うとかわいいとか…普段はどんだけブスなのよ。
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西島) …え?俺、ブスなんて言ってないじゃん。美人だと思うよ?実彩子ちゃん。…うん。意外に美人だったよね。笑
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宇野) /// だから…意外とか、ほんと一言多い(笑)
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西島) あ、ごめん…。……はは!
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宇野) ふふふ
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羨ましいって…素直じゃん。
西島くんのほうが、よっぽど素直だし…。
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秀太) ……じゃあ、家まで送ったら、西島に連絡だけ入れとくな。
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西島) あぁ。秀太、気を付けてな?
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宇野) 秀太くん、本当にごめんね?梨花のこと、よろしくです。
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秀太) 次は梨花ちゃんと実彩子ちゃんのおごりね?こないだのぶんと今日のぶん。
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宇野) うん、分かった。
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西島) はは!本気にすんなよ。冗談だよ、冗談。笑
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宇野) えっ…。…もう、2人して意地悪しないでよ〜(笑)
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西・秀) ははは
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秀太) 実彩子ちゃん、ごめん。…じゃあ、おまえらも気をつけて帰れよ。笑
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西島) うん。
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酔って寝てしまった梨花を、秀太くんが家まで送ってくれることになった。
秀太くんに送ってほしいなんて…あんな甘えん坊な梨花、初めて見たな…。
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西島) ……なんかさ、やっぱ「類は友を呼ぶ」だよね。
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宇野) えっ?
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西島) デジャブかと思った。こないだの実彩子ちゃん、今日の梨花ちゃんそのまんまだったよ?
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宇野) まさか、あそこまでじゃないでしょ?
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西島) 本当だって。あんな感じ。
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宇野) ……あれは…迷惑でしかないね……
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西島) まぁでも、女の子だからまだ許されるんじゃない?…てゆうかさ、梨花ちゃんって秀太のこと…?
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宇野) …さぁ?まだあんまり詳しく聞いてないから…
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西島) …そっか。…実彩子ちゃんさ、大丈夫だよ。次は、もっといい恋ができる。
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宇野) …え?
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西島) …なおや…って…
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宇野) えっ…なんで直也のこと?
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西島) この前、酔ってた時にボソッて言ってた…
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宇野) ……うわぁ…全っ然、覚えてない。あたし、ほんと最悪…
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西島) 元カレ…?
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宇野) うん…
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西島) …そっか…
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宇野) ……西島くん。飲み直さない?今日は、とことん2人で飲み明かさない?
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西島) え…うん。そうだな、飲み明かすか。笑
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宇野) うんっ。笑
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西島くんになら、話してもいいかなって思った。
どうしてか分からないけれど、直也の話を西島くんに聞いてほしいと思った…。
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宇野) もうすぐで着くから。笑
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西島) …ちょっと待って、俺が好きな店と同じかも。この先にお気に入りの店があるんだよ。
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宇野) ぇえ?ほんとに?もしかしてそのお店って…
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西島) あっ……ちーちゃん…
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宇野) …えっ?
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西島) …………
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" ちぃちゃん " 。
この前会った時に、西島くんがそう呼んでいた子…。
反対側の歩道を、男の人とふたりで手を繋いで歩いていた。
…あの子、彼氏居たんだ…。
西島くんのことを好きな感じに見えたけど…わたしの勘違いだったのかな…?
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ーーーーーーーーーー#aaaストーリー #君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 28
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<與side>
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~♪~♪~♪~♪~♪
<着信・ちあき>
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真 ) もしもーし。ちあちゃん?
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千晃) …あ、真ちゃん?今、どんな感じ?
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真 ) おん…俺はいつでも帰れるで?ちあきは?
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千晃) うん。…わたしは今、先に抜けて来ちゃった。
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真 ) ほんまに?え、ちあき今どこにおるん?
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ちあき、先に抜けてきたんや。
正直言うと、ほんまは不安でたまらんかった。
だって、隆弘くんも居るとこに行ったんやから…。
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千晃) …………
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真 ) ちあき!笑
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千晃) …真ちゃん…
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ギュッ/
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ちょっと淋しそうな表情で笑うと、ちあきは俺のもとへ駆け寄って来て、俺のTシャツの裾をつまんだ。
多分、なんかあったんやな…。
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真 ) 大丈夫やったんか?先に帰ってきたりして…
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千晃) うん…
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真 ) 楽しかったか?みんなに久しぶりに会えて。
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千晃) うん。…まぁまぁ…
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真 ) まぁまぁ?もっとないの?久しぶりに会うたんやから、懐かしかったんやない?
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千晃) うん。まぁね…
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真 ) …楽しくなかったんか?
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千晃) ……楽しかったよ。うん、楽しかった。笑
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真 ) ちあき、大丈夫か?…もしかして、行かんほうがよかった?
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千晃) ……行ってよかったよ。やっぱり、ちゃんと会っておめでとうって、言いたかったから…
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真 ) ちゃんと言えた?
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千晃) うん。ちゃんと言えたよ。
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真 ) そうか。それならよかったわ。笑
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千晃) …真ちゃん、ありがとね?今日は行かせてくれて…
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真 ) そんな礼なんて要らんよ。ちあきんとって、大切な友達なんやから。笑
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千晃) ……真ちゃん。真ちゃんって、どうしてそんなに優しいの?…なんかさ、なんかもっと怒ってもいいのに…
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真 ) 怒る?なんで?
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千晃) だって…だってさ……
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真 ) ちゃんと解ってくれてるやん。ちあちゃんは、俺の気持ちちゃんと解ってくれてる。だから行ってもええよって言ったんやで?
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千晃) 解ってるって…?
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真 ) 俺かて人間やからな。不安な気持ち全然なかったわけやないで。まぁどっちか言うたら、7割ぐらい不安やったわ。
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千晃) 真ちゃん…
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真 ) せやけどちあちゃん、昨日までずっと言ってくれてたやん。やっぱり行くのやめようかな…って。迷ってたんは、俺に悪いなって気持ちもちょっとはあったからなんかなって。
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そして、きっともうひとつは、隆弘くんに会うのがこわいって気持ち…。
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千晃) 真ちゃん…わたしね、本当はちょっとこわかったんだ。隆弘くんに会うのが、ちょっとこわかった…
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真 ) ちあき…
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千晃) 自分からあんな風に勝手に距離作って、連絡もしなくなったくせに、冷たくされたらどうしようとか、あたしなんかと何も話してくれないかもとか…。ほんと、自分勝手だよね…
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真 ) ……そんな人やないやろ?隆弘くんは…
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千晃) うん。変わってなかった。全然、変わってなかった…
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真 ) …変わってなかったか…
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隆弘くんは今、彼女居るんやろうか…?
ちあきのこと、今はどう思ってるんやろ…。
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千晃) …でも、やっぱり変わったのかも。変わってないはずなんだけど、なんかすごく遠くに感じたっていうか…
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真 ) 寂しいって思った?…ちあきの知らん隆弘くんのこと、知りたいて思った?
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千晃) それは思わなかったかな。
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真 ) ……ほんまに?
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千晃) うん。本当に。…真ちゃんに会いたいって思った。早く真ちゃんに会いたいって…
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真 ) …なぁ、ちあき。俺も変わったで?俺も1年前の俺とは違う。今は自分のこと一番に考える…自分の気持ち、一番に優先する。だって、ちあきと離れたないから…
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千晃) 真ちゃん…
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真 ) 俺、ちあきと付き合えたことは奇蹟かもしれんて、今でも時々思うねん。それにな、今はちあきと同じ気持ちやって、なんも疑わんと、そう思えてるから。
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千晃) うん…わたしも。わたしもそう思ってるよ。笑
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真 ) はは。そんなん分かってるって。ちあちゃん、素直やから。
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千晃) えっ…素直?わたし、素直かな…?
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真 ) 素直やん。ほんまに分かりやすいで?けど、そこがまたかわいいんやけどな。笑
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千晃) …そっか。真ちゃんは、ちゃんと分かってくれてるんだ…
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真 ) おん。…え、なんで?あたりまえやん。これでも一応、ちあきの彼氏なんやけど…
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千晃) なに?一応って。…ふふ。よかった、真ちゃんに好きになってもらえて。
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真 ) なにそれ…?どういう意味?
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千晃) ん?なんでもなーい。笑
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真 ) // またそうやって…笑ってごまかす。ほんまにずるいで?
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千晃) ふふ、いいの。だって、それがわたしだもん。
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ちあきのことは何でも分かる。
ほんまはちょっと、寂しい思ったんやろな…
せやけど、俺を一番に想ってくれてる気持ちも本当で…。
なのになんでやろ…?
ちあきが遠くに行ってしまうんやないかって、なんとなくそんな気がして、不安な気持ちになった…。
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#君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 7
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<西島side>
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また会えた。
この前すれ違ったのも、きっとあの子だったのかな…。
ちーちゃんと同じ香り…。
泣いてたな…傘、さしてなかったな…。
制服着てたけど、この近くで働いてるのかな…。
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客A ) すみません…
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西島) …あ、はい。いらっしゃいませ。
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客A) 2000円くらいで花束、作ってほしいんですけど…
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西島) はい、かしこまりました。ご希望とかありますか?色とか…花の種類とか…
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なんで泣いてたんだろう…。
また、会えるかな…。
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西島) お待たせ致しました。…こんな感じでどうですか?
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客A ) わぁ!はい、大丈夫です。とっても可愛い。ありがとうございます。笑
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西島) よかったです。気に入って頂けて。笑
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客A ) /// 本当にありがとうございます。
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あれから一週間が経つ。
やっぱり、もう会えないのかな…。
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客A ) じゃあ、また来ます。笑
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西島) ありがとうございます。またお待ちしてます。笑
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西島) …………ふぅ…そろそろ閉店か……
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宇野) …あの……
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西島) はい。…あっ!
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声をかけられ振り向くと、あの時の彼女が立っていた。
やっぱり…来てくれた。
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西島) こんばんは。笑
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宇野) …こ、こんばんは…
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西島) あ、中入って?ちょうど店、閉める時間だから。
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宇野) いえ…わたしはお借りした傘を返しに来ただけなので…
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西島) いいから。さ、入って。笑
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そう言って俺は、彼女の背中を押して、ちょっと強引に店の中へと導いた。
ふわっと香る優しい香り…。
懐かしくて…俺が大好きだった人と同じ匂い。
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西島) あ、その辺に座ってて。
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宇野) …………
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西島) ……ふふ
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宇野) …なに?…何ですか?
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西島) え?いや…別になんでも。笑
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宇野) 何でもなくないですよね?…人の顔見て笑って…失礼だし…
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西島) あ…すみません。別にあなたの顔見て笑ったわけじゃないです。
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宇野) じゃあ、なんで笑ったんですか?
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西島) いや…この人、本当に花屋だったんだって顔が、なんかおかしくて。
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宇野) やっぱり顔見て笑ったんじゃん。
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西島) あ、そう…なのかな?ごめんなさい…
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宇野) ……別にいいですけど…
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西島) 来てくれると思ってた。きっと、傘返しに来てくれるだろうなって。
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宇野) ……なに?その自信…
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あの日彼女に貸した傘は、店用の傘だった。
傘の持ち手のところに、うちの店のシールが貼ってある傘。
だからきっと、彼女は返しに来てくれるような気がした。
ちゃんと店まで返しに来てくれるって。
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西島) いい人そうだったから。笑
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宇野) いい人…。…そんなこと言われても、全然嬉しくないですけど…
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西島) ……はは!あんた、なんか変わってるよね?う~ん…ちょっと冷めてる?
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宇野) あんたって…。…あの、さっきからずっと思ってたんですけど、なんか馴れ馴れしいですよね?あなた。
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西島) え?そう?…そうかな…?
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宇野) そうですよ。いきなりタメ口だし…
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西島) だって俺より年下でしょ?
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宇野) は?絶対、あたしのほうが年上だし。
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西島) まさか。え、じゃあいくつ?
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宇野) …うわぁ…ほんっとにデリカシーない…。普通、聞きます?女性に年齢とか…
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西島) 別にいいじゃん。だってまだ若いでしょ?24歳くらいに見えるよ?
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宇野) ……7です。…27…
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西島) うっそ!俺と同じ。タメじゃん、タメ。
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宇野) ……これ。傘、ありがとうございました。
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西島) いいえ。いいよ、敬語使わなくて。同い年なんだし。笑
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宇野) …別にいいです。もう会うこともないと思うので。
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西島) え…
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宇野) なんか苦手だから。あなたみたいな人。
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西島) 俺も。
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宇野) …え?
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西島) 俺も苦手。あんたみたいなタイプ。
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宇野) は?…なっ…別に好いてもらわなくても結構ですから!
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西島) 俺だってガッカリしたし。なんか言葉にトゲがある感じでさ。もっと…もっと謙虚で優しくて、おとなしい感じの子だと思ってたのに…
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宇野) そんな…ちょっと会ったくらいで何が分かるのよ…本当、嫌なやつ…
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西島) ……帰れば?傘返しに来たんなら、もう用は済んだだろ?…ていうか、傘なんて必要なかったみたいだけど。
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宇野) …!……い、言われなくても帰ります!
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西島) どうぞお気を付けて。さようなら。
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宇野) お気遣いありがとうございます。さようなら!
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そう言ってその場から去って行った彼女の顔は、怒りと悔しさと悲しさと…色々な思いが入り混じった表情だった。
ちょっと言い過ぎちゃったかな…。
違うに決まってんじゃんか。
俺、なに期待してたんだろう…。
同じなのは香りだけ。
あの子にちーちゃんの影を探しても、仕方ないのにな……。
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#aaaストーリー #西島隆弘 #宇野実彩子 #伊藤千晃 #君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 12
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<伊藤side>
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千晃) ごめーん!遅くなっちゃって…
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秀太) そんなの気にすんなって。俺は今日、ちょうど休みだったから。
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涼介) …あれ?千晃ちゃん、髪切った?
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千晃) あ、前髪作ったの。
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テツ) だから雰囲気違うの/
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西島) どっちも似合う。どっちでもかわいいね。笑
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千晃) /// …えっ…
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テツ) まじさ、にっしーはなんでいっつも俺にかぶらせてくるわけ?
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西島) テツだから。
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テツ) なんだよそれー!
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秀・涼) ははは
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千晃) ふふ
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あのクリスマスイブから3ヶ月。
わたしはみんなと仲良くなって、4人が集まる時は、わたしも声を掛けてもらうようになった。
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涼介) 千晃ちゃん……はい、これ。バレンタインのお返し。
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千晃) え…?そんな、いいのに…気ぃ遣わなくて…
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涼介) まぁ俺も、いつも仲良くしてもらってるお礼ってことで。笑
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千晃) 涼介くん…ありがとう。笑
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秀太) どうせ葵ちゃんが選んだんだろ?
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涼介) 失礼だな。一緒に選んだんだよ(笑)
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テツ) …………
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西島) テツ?どうした?
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テツ) …伊藤ちゃん、ごめん…俺、お返し持って来てない…
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千晃) そんな謝らないでよ。気持ちだけで嬉しいから。本当に気ぃ遣わないで。笑
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西島) …………
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秀太) まぁ、俺も毎日のように会ってるくせに、渡してないしな。会社のみんなから貰った分はお返ししたけど。
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千晃) ……そういえば、そうだよね。笑
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西島) 大丈夫だよ、テツ。俺も持って来てないから。
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テツ) …えっ?ほんとに?
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西島) うん。
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テツ) なんだよ~!俺、にっしーは絶対用意してると思ってた。
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西島) それがしてなかったんだな。…千晃ちゃん、俺もごめん。
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千晃) ううん、大丈夫。笑
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本当は末吉くんからは、ホワイトデーの日にお返しをもらっていた。
末吉くん、てつやくんの為にわざとウソついたんだ…。
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テツ) じゃあ、西組!気を付けて帰れよ。
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西島) そっちもな、東組(笑)
.
涼介) あ、千晃ちゃん。にっしーに襲われないように気を付けてね?
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秀太) はは。それ、本当にありそうであんま笑えねーんだけど。
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テツ) 確かに。だってなんか、いつも2人の特別な空気感?みたいのあるもんな。
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西島) え…
千晃) /// えっ…
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秀太) …ばか。あんま余計なこと言うなよ…
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テツ) 痛っ!…なんだよ秀太、本気で叩くなよ…
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秀太) あ、悪い。
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西・千) …………
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涼介) …じゃあ、気を付けて。また。笑
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西島) …あぁ、またな。笑
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秀太) 伊藤ちゃん、明日は休みゆっくりね。笑
.
千晃) うん、ありがとう。みんなも気を付けて。笑
.
テツ) じゃあまたね~!おやすみ~。
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西島) …………
.
千晃) …………
.
西島) ……はは!なんかウケる。
.
千晃) …え?なに?どうしたの急に…
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西島) 千晃ちゃんってさ、結構分かりやすいよね?今、やだ…どうしよう…気まずいよ…って思わなかった?
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千晃) // えっ ⁈ なんで……
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西島) ん〜千晃ちゃん見てると、なんとなく分かっちゃう。笑
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千晃) /// …なんとなくって…
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西島) ふふ。……あ、そうだ。これ、お返し。ホワイトデー過ぎちゃったけど。
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千晃) …え?だってさっき、用意してないって…
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西島) あ〜…あれはさ、テツがほら、すっごいどうしようって顔してたじゃん。だからあの場ではなんとなく俺も…
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千晃) そうだったんだ。…ありがとう…
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西島) …あれ?あんまり嬉しくない感じ?なんか…涼介から貰った時のほうが、めっちゃ笑顔だった気がする…
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千晃) そんなことないよ、本当に嬉しい。ありがとう。笑
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西島) // いや…まぁ…うん。こっちは花瓶なんだ。壁に掛けたりしてもオシャレだから、よかったら使って。
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千晃) ほんと?花瓶、嬉しい。笑
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西島) ならよかった。千晃ちゃん、花好きだから。笑
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千晃) // うん…
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西島) 千晃ちゃんさ、明日休みだよね?よかったらもう一軒、行かない?
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千晃) え…あたしはいいけど、にっしーは時間、大丈夫なの?
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西島) 俺も明日は11時からだし。まだ0時回ってないしさ、なんかもうちょっと千晃ちゃんと話したいなと思って。笑
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千晃) /// う、うん…にっしーが大丈夫なら、いいよ。
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西島) ほんと?じゃあ、行こっか。笑
.
千晃) うん。笑
.
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お返し、本当はにっしーも、ちゃんと用意してくれてたんだ…。
もうちょっとわたしと話したいって…別に深い意味がないってことくらい分かってる。
だけど嬉しかった。
にっしーがわたしの為に選んでくれたお返しも、にっしーとまだ一緒に居れることも。
だってわたしは、にっしーのことが好きだから…。
友達の1人としてじゃなくて、特別に大切な人として、にっしーのことを想っているから…。
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー#aaaストーリー #君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 3
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<伊藤side>
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千晃) …………
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真 ) ……似合いそうやな、その浴衣。
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千晃) ! …びっくりした~!もぅ、いつから居たの?
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真 ) ん?さっき。
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千晃) 早く声かけてよ。いきなり後ろからとか…ほんとびっくりするじゃん。
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真 ) だってちあき見てたら、おかしなって。ジーッって。その浴衣、そんなに気に入ったんか?
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千晃) …え?……うん。今年は真ちゃんと花火大会行きたいなと思って。
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真 ) 初めてやもんな。ちあちゃんと付き合うてから、初めての夏。
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千晃) うん。ふふ。なんか楽しみ。
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真 ) 何が?
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千晃) 夏って、なんかワクワクしない?日が長いから、やれることも多い気がして。夏にしかない空気も、あの朝焼けの感じも、なんか好きなんだ。
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真 ) 真冬生まれやのに?
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千晃) え?それ関係ある?
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真 ) 関係ないか(笑)
.
千晃) ふふ。もぅ、真ちゃんは。
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真 ) 俺も楽しみやで。ちあきといっぱい、色んなことしたい。今しか出来んこと、夏にしか出来んこと、いっぱいあるもんな。
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千晃) うん。笑
.
真 ) ……あ、そうや。ちあちゃん、これあげる。
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千晃) え…?香水?
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真 ) おん。ちょっと時間あったから、健太んとこ寄って来たんや。
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千晃) 健太くんか。なんか久しぶりに名前聞いた気がする。健太くん、元気だった?
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真 ) おん。あいつ、ずっと喋っとったわ。今度、3人で飲み行きたい言うてたで。
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千晃) え?あたしも?
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真 ) おん。
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千晃) わたしはいいよ。2人で行って来なよ。笑
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真 ) そんなら、行かんでええわ。
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千晃) え…?なんで?
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真 ) あいつ、酒グセ悪いから。酔うとすぐ女の子呼びたがるねん。俺、ちあきに心配掛けたくないし。
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千晃) 真ちゃん…
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真 ) 俺も嫌やしな。もし、ちあきが知らん男と仲良うなったりしたら。せやから、ちあちゃんが行かんのやったら、俺も行かない。
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千晃) もしかして…わたしのせい?真ちゃん、健太くんと飲みに行かなくなったのって、わたしに気ぃ遣って…
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真 ) そんなわけないやろ。俺はちあきと居ったほうが楽しいし、幸せやから。それにな、もう飽きたわ。健太とは散々、遊んでたからな。
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真ちゃんは優しい。
別にそんなこと、言わなくてもいいのに…。黙って飲みに行けばいいのに…。
わたしがやきもち妬きだから、すぐに不安がるから…だから真ちゃんは、きっと健太くんともあまり遊ばなくなったんだろうな…。
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千晃) …行こ?今度、健太くんと3人で飲みに。
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真 ) ええよ、別に。そんな気ぃ遣わんで。
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千晃) ううん。あたしが行きたいの。
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真 ) ほんまか~?なんか嘘くさいわ。
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千晃) ほんとだってば~。真ちゃんの友達はわたしも大事にしたい。それに真ちゃんにも自分の友達、ちゃんと大切にしてほしいから。
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真 ) ちあき…
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千晃) ごめんね?全然、気づかなくて…
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真 ) あほ。謝ることなんか何もないやろ?…ちあき、ありがとうな。笑
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千晃) /// …あほ。ありがとうはこっちのセリフだし。
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真 ) あ!また真似した!ちあちゃん、たまに俺のことバカにしてるやろ?
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千晃) してないよ~(笑)
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真 ) してるやん、絶対。せやけど、かわいいから許したる。笑
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千晃) /// またそうやって…褒めればいいと思ってるでしょ?
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真 ) そんなん思ってへんよ。本心やで?本心。
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千晃) // …じゃあ、そういうことにしといてあげる。……こ、香水、開けてみてもいい?
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真 ) ふふ。おん。新作なんやって。ちあちゃんぽい匂いやな~思うて。
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千晃) ………うん。うんうん!いい匂い!なんか…夏っぽい香りだね。笑
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真 ) ほんま?嫌いな香りやない?
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千晃) 全然。うん、すき。この匂い。本当いい香り。真ちゃん、ありがとう。
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真 ) よかったら使ってな。笑
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千晃) もちろん使うよ。…真ちゃんは?真ちゃんは何か欲しいものある?あたしも何かお礼がしたい。
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真 ) ええよ、そんなん気にせんで。俺があげたかっただけやし。笑
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千晃) でも………!
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優しいのに、ちょっとだけ意地悪そうな表情で笑うと、真ちゃんはわたしにキスをした。
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千晃) ////// ………
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真) …ふふ。
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千晃) ///// ちょ、ちょっと…
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真 ) お礼、今のキスで充分やわ。笑
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千晃) ////// なっ…ちょっと……急に恥ずかしいし……
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真 ) ほんまにちあき、かわいすぎやで?笑
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千晃) // もう、ほんとやだ…
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真 ) ほんまは嬉しいくせに。ふふ。ほら、早よごはん食べ行くで。もう、お腹ぺこぺこやわ。笑
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夏になると、思い出す人がいる。
思い出す恋がある。
楽しいのに苦しくて、嬉しいのに切なかった…そんな恋。
だけど、それももう今は懐かしい思い出。
真ちゃんと出逢って、真ちゃんに恋をして、真ちゃんと一緒に居られる今が、すごく幸せだから…。
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ーーーーーーーーーーー#君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 13
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<西島side>
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俺が未央と別れてから、秀太は俺を励まそうと、みんなで集まる機会を前よりもよく作ってくれるようになった。
その中には、いつからか千晃ちゃんも居ることが当たり前になっていて、俺も千晃ちゃんの優しさや笑顔に、ちょっとずつ癒やされるようになっていった。
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♪ピロン
隆弘:「千晃ちゃん、よかったら今日夜ごはん食べに行かない?」
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♪ピロン
<返信>
千晃:「にっしーお疲れさま。わたしは大丈夫だよ。でも末吉くんは用事あるみたい。」
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♪ピロン
隆弘:「そっか。じゃあ2人で行かない?もし無理な場合は、また今度みんなで集まろう。」
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♪ピロン
千晃:「2人でも全然いいよ。」
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♪ピロン
隆弘:「よかった。今日は18時まで仕事だから、終わったらまた連絡するね。」
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♪ピロン
千晃:「うん分かった。楽しみにしてるね。」
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俺は最初から千晃ちゃんと2人で行くつもりで誘ってるのに、なんでいつも秀太に聞いちゃうかな…。
楽しみにしてるねって、どういう気持ちで言ってるんだろう?
きっとそんなに深い意味はないんだろうな…。
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千晃) にっしー、いつも遅れちゃってほんとにごめんね。
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西島) そんなこと気にしないでよ。同じ接客業だから、その辺のことは分かってるつもりだし。それより、その後どう?新入社員さんは。仕事、段々慣れてきた?
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千晃) まぁ、段々ね。でも、あたしやっぱり教えるのって苦手かも。…なんか上手く伝えられてないことが多くて、意思疎通?があんまり出来てない感じがする…
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西島) まだ1ヶ月だからね。職場の環境にもやっと慣れて来た頃なんじゃない?だから千晃ちゃんが思ってるより、その子はまだ緊張と不安でいっぱいなのかも。
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千晃) 不安か…
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西島) 自分もそうじゃなかった?初めて働き始めた頃って。なんか目の前にあることちゃんとやらなきゃって、へんなプレッシャーばっかりで、心がついていかないっていうか…
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千晃) …うん。確かにそんなだった気がする…
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西島) 夏が終わる頃には、きっとちょっとは成長してるはずだよ。学生だった頃のさ、夏休み明けに会ったら、あれ?なんか変わった?って思うみたいな感じでさ。
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千晃) うん。そうだよね。…ふふ。にっしーってさ、なんか時々いいこと言うよね。
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西島) え?なに時々って。じゃあいつもはどんななの?(笑)
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千晃) え~?いつもは…おもしろい…かな…
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西島) 俺、そんな言うほどおもしろくないでしょ?
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千晃) わたしにはおもしろいの。なんかにっしーといると、本当に楽しい。笑
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西島) …うん。俺も…俺も千晃ちゃんといると楽しいよ。じゃなきゃ2人でごはん食べ行こうとか、誘わないし。笑
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千晃) /// えっ…あ、ありがと…
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西島) だからさ、もう秀太には声かけなくていいよ。俺は千晃ちゃんと2人で遊びたいから。
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千晃) // …え?あ、うん…そっか。…そっか…
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西島) ……千晃ちゃん、テツと遊ぶ時も秀太に声かけてんの?
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千晃) え?てつやくんとは2人で遊んだことないよ。
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西島) …じゃあ、もしテツに誘われたら遊ぶ?
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千晃) まぁ、都合が合えば。断る理由もないし…
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西島) …そうだよね…
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千晃) でもその時は、にっしーのこと誘うかも。
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西島) …え?
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千晃) てつやくんと2人って、なんかどうしたらいいか、まだ分からないっていうか…でも、にっしーも一緒だったら大丈夫な気がする。
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西島) そっか。じゃあ、もしそんな時があったら、俺、絶対行くよ。
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千晃) え…ほんとに?
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西島) うん、もちろん。…あのさ、千晃ちゃんてさ……
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好きな人いるの?
どうして俺とは2人でも会ってくれるの?
そう聞きたかったけど、聞けなかった。
ちょっとだけ期待して…でもやっぱり違かった時、気まずくなるのがこわかったから…。
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千晃) …なに?
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西島) ん?やっぱなんでもない。笑
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千晃) あーっ。今絶対、嘘ついたでしょ?なんか隠した。言おうとしたこと隠したでしょ?
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西島) 隠してないって。ほんとになんでもない。なんか…うん、なんか忘れた。
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千晃) にっしー?
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西島) そんな顔すんなよー。はは。でも千晃ちゃん、怒った表情もかわいいんだね。笑
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千晃) /// な、なにが…全然、かわいくなんかないし…
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西島) いや、ほんとにかわいいって。なんか、千晃ちゃんて妹みたいな感じする。
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千晃) え…あ…やっぱり?それね、よく言われるの。笑
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西島) でしょ~?やっぱり。
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千晃) …………
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「好きかも…」って気持ちは、本当はきっともう好きで、それでも「かも」で曖昧にしているのは、ここから先に進む勇気と、相手の本当の気持ちを知る覚悟がまだ足りないから…。
本当は妹みたいだなんて思ってない。
好きだって気づかれないように、ただ誤魔化しているだけ。
そう、気づいたら俺は、いつの間にか千晃ちゃんに恋をしていたから…。
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#aaaストーリー #flavorofkiss #君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 15
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<西島side>
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ー 現在 ー
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ちーちゃんは、全然変わってなんかいなかった。
変わったのは、大切にしている彼が居ることと、あの頃とは違う香り…。
それでもやっぱり、俺はまだちーちゃんを好きだと思ってしまう…。
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テツ) そういえば、さっき飲み放題終わったけど、どうする?場所、移動する?
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秀太) そうだな。移動するか。
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涼介) 千晃ちゃんは時間、大丈夫?
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千晃) うん。彼も近くで飲んでて、これから2軒目行くってライン来てたから。
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西島) …………
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葵 ) …にっしー、ありがとね。花束。笑
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西島) いや、別に。葵ちゃん、2人で幸せにね。それと…涼介のことよろしく。笑
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葵 ) うん。…にっしーも。にっしーも早く見つけなよ?
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西島) …え?…あぁ、うん…。…だよね…
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テツ) なぁー、次カラオケ行こうぜ。
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秀太) はぁ?またかよ?テツはほんっと、カラオケ好きだよな(笑)
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涼介) いぃんじゃないの?いつもの感じで。
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秀太) まぁ、それもそうだな。
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俺だけか…俺だけがまだ、あの頃の想いを引きずったまま。
早く次の恋、見つけなきゃだよな…。
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涼介) 混んでるな。どんぐらい待ちなんだろ?
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テツ) 俺、聞いてくる。
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千晃) ふふ。てつやくん、ほんと変わらないね。相変わらず、愛されキャラなんだ。
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秀太) なんか憎めないんだよな。ほんと、かわいいやつ。
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西島) …………
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宇野) あれ?……お花屋さん?
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西島) …え?…あ!こないだの…
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宇野) あー!やっぱりお花屋さんだぁ~!どうもこんばんは~。笑
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千晃) …………
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西島) は…?なに…なんかちょっと酔ってる?
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宇野) えぇ、酔ってますけど?なにか問題でも?
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秀太) …なに?西島、知り合い…?
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西島) いや、知り合いっていうか…
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宇野) あーっ!そうやって他人のふりするんだぁ~!そもそも、お花屋さんさ/
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西島) ちょっと…うるさい!…いいから、こっち来て!
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千晃) …………
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そう言って俺は彼女の手を引いて、みんなから少し離れた場所へ行った。
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宇野) ちょっと…なによもう…
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西島) つか…なんなの?俺のこと嫌いなんだよね?だったら絡んでくんなよ…
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宇野) べつに嫌いなんて言ってないじゃん。ただ苦手って言っただけで。
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西島) …あの時はごめん…。確かにちょっと言い過ぎた…
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宇野) あ〜あれね〜。まぁ確かに失礼だったよね。でも…あたしもなんか感じ悪かったし。…あの時はごめんね?笑
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西島) // …え?それ、本気で謝ってる?
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宇野) 謝ってるよ〜。誠心誠意、心を込めて。笑
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西島) ……ったく、酔っぱらい!なんっか、信用できないんだけど。どうせ明日になれば、全部忘れてるんだろ?
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宇野) 忘れないよ。自分が濡れちゃうのに、あたしなんかに傘貸してくれてさ。優しいじゃん、なかなかイケメンじゃんって思ったし。それに、なんかいい匂いするって思った。笑
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西島) // は?なに…いきなり…
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宇野) お花屋さんの格好も似合ってたよ。エプロンなんかつけちゃって、なんかかわいかったし。うん、やっぱイケメンだった。笑
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西島) /// あのさ…
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宇野) でも〜、まだ性格分かんないからな。全然好きじゃない。やっぱりまだ、直也が好き。直也しか居ないもん…
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西島) え…?なおや?
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宇野) お花屋さんは、ちぃちゃんでしょ?
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西島) // はっ ⁈ …な、なに言ってんの…
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宇野) え〜っ、ちぃちゃんだよね?
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西島) ばっ…声が大きい!
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梨花) …実彩子?部屋、空いたって。
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宇野) あぁ、うん。今行く〜!
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西島) …………
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宇野) お花屋さん、辛いけどお互い頑張ろうね!笑
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西島) は…?…全然、意味が分かんないんだけど…
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宇野) 今度、お花買いに行くね。ばいばい。笑
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西島) …え…
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なんだ?あの子…。
" なおや " …。あの子もまだ、忘れられない人が居るのかな…。
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テツ) ちょっと、にっしー!誰だよ?今の子。すげぇー美人じゃなかった?
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西島) べつに誰でもないよ。
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秀太) けど、知らないやつって感じじゃなかったよな?
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涼介) うん、なんかすごい仲良さげ。
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千晃) …………
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西島) いや、だからほんとに…
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宇野) 西島くん!
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西島) …えっ ⁈ …な、なに?
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宇野) はい、これ。
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西島) え…なに、これ?
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宇野) あげる。じゃあ…また。笑
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西島) …は?
.
千晃) …………
.
西島) なにこれ…。西島くんて…変なやつ。
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彼女が俺に渡しに来たのは、ポケットティッシュだった。
街中で配られているような…そんなティッシュ。
でも、なんでわざわざティッシュなんか…?
隣にはちーちゃんがいるのに、彼女が去ったあとの残り香に、なぜか少しだけ心が揺れる自分が居た…。
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#aaaストーリー #たかうの #君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 10
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<伊藤side>
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隆弘くん、なんかちょっと雰囲気変わった気がするな…。
前よりちょっと、大人っぽくなった感じがする。
隆弘くんと初めて会った日から、この秋で2年になるのか…。
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ー 2年前・秋 ー
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秀太) 伊藤ちゃん。笑
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千晃) …末吉くん。お疲れさまです。
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秀太) 今回、伊藤ちゃん幹事なんだって?
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千晃) えっ…なんで知ってるの?
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秀太) 俺も誘われたんだ。藤本さんの送別会。
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千晃) そっか。末吉くん、藤本さんと仲良かったもんね。
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秀太) うん。…手伝おっか?店探すのとか色々。
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千晃) え…いいの?
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秀太) はは。うん。伊藤ちゃん、ちょっとめんどくさいなって顔してる。
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千晃) えっ ⁈ うそ?…そんな顔してた?
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秀太) うん。まぁ…なんとなく?
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千晃) やだ…ほんっとダメだよね、あたし…
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秀太) いぃんじゃないの?素直で。笑
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千晃) 末吉くんさ…それ、褒めてる?
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秀太) はは。一応ね。まぁ俺、そうゆうの苦手じゃないし。俺の友達さ、花屋で働いてんだよ。だから、花束とかもそこで買えばいいんじゃない?
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千晃) えっ?そうなの?あたし、花好きなんだ。
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秀太) まじで?そいつ、めちゃくちゃいい奴だから。伊藤ちゃんが行った時はサービスするように、今から言っておくわ。
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千晃) ふふ。末吉くんこそいい奴じゃん。
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この時は、末吉くんの友達は女の子だって、そう思っていた。
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秀太) ……西島、お疲れ。笑
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西島) おぉ秀太、お疲れ。何だよ、いきなり。どうした?
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秀太) どうしたって、花束の予約しに来たに決まってんだろ。
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千晃) ………
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西島) …あぁ…そっか。…え…何?秀太、おまえ彼女出来たの?
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秀太) え…?はは。違げぇーよ。この子は同じ職場の伊藤ちゃん。同じフロアなんだ。
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千晃) は、はじめまして…伊藤です…
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西島) 初めまして。西島隆弘です。笑
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千晃) /// あ…千晃です。伊藤千晃…
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西島) はは!ちあきちゃんか。よろしくね。笑
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千晃) // よろしくお願いします…
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秀太) ……つかさ、なんなの?おまえ。
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西島) …え?俺?
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秀太) おまえしか居ないだろ。本当にさ、おまえは笑うな。
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西島) は?なにそれ?
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秀太) いいから。今日から俺の知り合いには、笑顔禁止な。
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西島) なんだよそれ?意味分かんないけど。…ちあきちゃん、なんか秀太ヘンじゃない?
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千晃) //// えっ…
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秀太) まじ近い、近い!…いいから早く見積もれよ。
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西島) はい〜?まだ何も聞いてませんけど〜?
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秀太) うっさいわ!その顔っ!腹立つ〜(笑)
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西島) はは!で、どんな感じがいいとかあったら。あと予算とか…
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かっこいいって思った。
笑った顔がかわいいって…。
末吉くんは鋭いな…。
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西島) …じゃあ、来週の水曜に。本当に配達しなくて大丈夫?
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千晃) 大丈夫です。取りに来る時間あるので。
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西島) そっか。それじゃ、用意してお待ちしております。笑
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千晃) // よ、よろしくお願いします…
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秀太) 西島さ、もうすぐ閉店だよな?俺らこれから飯食いに行くんだけど、よかったら一緒にどう?
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西島) 悪い、今日はちょっと…
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秀太) あ、未央ちゃん?
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西島) うん…また今度、機会があったら誘って。笑
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秀太) あぁ。笑
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千晃) ………
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「みおちゃん」。
そうだよね…彼女、居ないわけがないよね…。
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隆弘くんと初めて出会った時、隆弘くんには彼女が居た。
だからわたしも、その時の花束を買っただけで、そのあとお店には一度も行かなかった。
だって彼女が居る人を好きになっても、叶わない想いだって分かっていたから…。
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ー 2ヶ月後・12月 ー
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秀太) 伊藤ちゃんさ、彼氏出来た?
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千晃) 末吉くんさ、居ないって分かってて聞いてるでしょ?
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秀太) はは。バレた?
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千晃) 段々ね、なんか分かってきたよ、わたしも(笑)
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秀太) はは。だよな。…じゃあさ、伊藤ちゃんも来ない?イブの日、ぼっちの奴らで集まるから。
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千晃) えっ…でも、あたしなんかが行ったら気まずくない?
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秀太) 全然。むしろ盛り上がりそうだわ。あ、あいつも来るし。西島。
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千晃) …え?西島さん?…でも彼女…
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秀太) あぁ…別れた。最近ね。浮気されてたんだって。
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千晃) …浮気…
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秀太) あいつはしねぇーよ?ああ見えても一途だから。
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千晃) ………
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秀太) 伊藤ちゃん、来る?
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千晃) ……うん。じゃあ、行こうかな…
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秀太) オッケー。また場所とか決まったら教えるわ。
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千晃) うん。
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また会えるんだ。
もう二度と会うことはないって、そう思っていたけど…。
今度は仲良くなれるかな?仲良くなりたいな…。
西島さんのこと、色々知りたいな…。
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* しばらく、にしちあの過去の回想シーンになります☆
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#君の香り恋する夏

MOST RECENT

- 君の香り、恋する夏 - 32
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<西島side>
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実彩子ちゃんって、素直で優しい子なのかも。
本当は、梨花ちゃんから秀太の話聞いてるのに、知らないふりしたっぽいし…。
それより、こんなところでちーちゃんを見かけるとか…俺、まじでツイてないな…。
独りになりたくないと思った。
独りになったら、きっとまたちーちゃんのことを考えて、苦しくなるだけだから…。
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宇野) えっ?じゃあ、付き合ってたわけじゃないんだ?
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西島) うん。つーかさ、そもそもそんな風に見えなくない?
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宇野) いや…そんなことは…
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西島) 俺さ、ちーちゃんの前だとなんか色々考えちゃって、本当の気持ち隠しちゃうってゆうか、聞きたいことも聞けなくなって、すんごいダサイ男になっちゃうんだよね。
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宇野) でも…それは好きだからでしょ?嫌われたくないって思うから、強がって空回りしちゃう。…みんな同じだよ…
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西島) みんなにはバレバレだったのにね。俺、ちーちゃんに本当はどう思われてたんだろう……
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宇野) …………
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西島) …なんて、今さら言ってんなって話だよな。笑
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なんでだろう?
ちーちゃんのことも未央のことも、実彩子ちゃんになら話してもいいやって思った。
なんとなく、俺とどこか似てるところがあるような気がしたからかな…。
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西島) てゆうか、なんでさっきから俺の話?そっちの話、聞きたいんだけど。
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宇野) いいけど…わたし、泣くかもよ?
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西島) …いいよ、べつに。それに俺、前にあんたの泣いてる顔、見てるし。
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宇野) あーっ!今、あんたって言った。あんたって、ひどい!失礼だし。
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西島) " おまえ " よりはよくない?
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宇野) そーゆう問題じゃないよ…
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西島) はは!ごめん、ごめん。実彩子ちゃんね、実彩子ちゃん。笑
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宇野) /// …てゆうか、これ。頼んでよ。もうグラス空いた。
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西島) …ったく、わがままだなぁ。…なに?次はなに飲むの?
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宇野) …さっきと同じの…
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西島) ぶどうサワーね?
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宇野) うん。
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" あんた " って…確かに、初めて飲む相手に言う言葉じゃないよな。
でも俺、さっきから全然、気ぃ遣ってない気がする。
女の子と2人きりで飲むなんて、ちーちゃん以来なのに、全然緊張してないや。
実彩子ちゃんもそうなのかな…?
酔ってるからか、素なのか、どっちか分からないけど、わがままな彼女がちょっとかわいく見えた…。
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宇野) ……ってわけよ。ねっ?あたし、可哀想な女でしょ?
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西島) けどさ、それってべつに、その後輩の女の子のことを好きになったってわけじゃないんでしょ?
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宇野) 知らない。でも言ってたよ?俺が側についててやらないとダメなんだって。…べつに、直也じゃなくたっていいじゃんね…
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西島) でもそれは、付き合ってるふりしてたからってことじゃなくて?
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宇野) そもそもさ、なに?付き合ってるふりって。そんな…絶対あの子、もともと直也のこと好きだったんだよ。だから直也に相談したんだよ…
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西島) …まぁ、そこんとこはどうなのか分かんないけどね。
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宇野) あたしより、その子のほうが可愛かったんだよ。わがまま言うなって…彼女なのに…わたしが本当の彼女なのに、なんでわたしが我慢しなきゃなんないの…?
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西島) いや…それはさ、それは信頼してたからなんじゃないの?みさちゃんなら、その件が終わるまでなんとか我慢してくれるんじゃないかって…
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宇野) でも、しばらく離れようって言われたし…なんか、楽しそうだったよ?ふたりが一緒にいるとこ、たまたま見ちゃったんだけど、もしかしたら本当に付き合い出したのかなって…なんかそんな感じした…
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西島) ……自分の中の妄想と想像で、勝手にそうなんだって決めつけたことが、必ずしも事実とは限らない…
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宇野) えっ…?
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西島) …って、前に秀太に言われた。俺もさ、ちーちゃんのことで自信なくしてた時、ラクな道選ぶなって、秀太に言われてさ。
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宇野) そうだったんだ…。秀太くんてさ、考え方がなんか大人だよね。
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西島) うん、そう。俺、あいつには今までいっぱい助けられてるよ。…みさちゃんさ、まだ本当かどうかなんて分かんないじゃん。
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宇野) なにが?
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西島) その…元カレ?もしかしたら、今でもみさちゃんのこと好きかもしれないし。
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宇野) まさか…それはないでしょ。
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西島) 聞いたの?もう好きじゃないって、そう言われたの?
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宇野) いや…言われてないけど…
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西島) …好きなんだよね?今もまだ、彼のことが。
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宇野) それは…それはさ……。…できないし…今さら連絡なんて…。…もういいの。直也の話はとりあえずこれで終わり。ね、なんか違う話しようよ。
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西島) え?…うん、そうだね…
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聞けたら聞いてるよな…。
そんな勇気なんてないから、本当に離れちゃったわけだし…。
俺も同じか。
フラれるのがこわくて、何もできなかった…。
俺たちはそれから、お互いの色んなことを話しながら、時間も忘れて飲んだ。
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#aaaストーリー #君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 31
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<宇野side>
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" けどいいんじゃない?たまには必要だよ "。
西島くんって、やっぱり優しい人なんだろうな…。
なんで彼女と別れちゃったんだろう…?
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西島) …ねぇ、聞いてる?…おーい!
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宇野) えっ ⁈ あ、ごめん…
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西島) …ふふ…へんなの。
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宇野) …え?へんって…何がですか?
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西島) だってこの前は、あんなに上機嫌で馴れ馴れしくて、わがままで…なのに今日は、どっかのお嬢さまみたいにおとなしい。
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宇野) それは…この前のわたしは、わたしだけどわたしじゃないっていうか…。それに今日は、酔わないようにって思ってるんで。
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西島) ふ〜ん。じゃあ、今日のほうが本当の実彩子ちゃんなんだ?
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宇野) …多分…
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西島) 俺は嫌いじゃないけどね。ああゆう実彩子ちゃんも。
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宇野) え…?でも…迷惑とか、わがままとか…悪口ばっかり…
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西島) べつに悪口ではないよ。けど、それは本当に思ってるけどね。でもさ、あんだけ素の自分出せるっていいなって。なんか…ちょっと羨ましいっても思うかな。
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宇野) …羨ましい?なにが?恥ずかしいだけじゃん…ほんと、かっこ悪くて最低だよ…
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西島) おんぶ、おんぶ!って言ってたもんね〜?
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宇野) //// は ⁈ 言ってないし!
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西島) えぇ〜っ、言ってたじゃーん。立てない、おんぶ、ケチ!って(笑)
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宇野) /// ちょっと、言い方!なんか、悪意しか感じないんですけど?(笑)
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西島) はは!…そっちのほうがいいよ。笑ってるほうがかわいい。笑
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宇野) /// な、なにが…いいよ、そうゆうのは…
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西島) いや本当に。この前も思ったんだけど、笑うと結構かわいいんじゃんって。なんかさ、いつもどっか寂しそうな表情してたから…
.
宇野) …………
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西島) …あ、ごめん。俺、余計なこと…
.
宇野) ……ほんとに。ほんとにいつも一言余計だよね?笑うとかわいいとか…普段はどんだけブスなのよ。
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西島) …え?俺、ブスなんて言ってないじゃん。美人だと思うよ?実彩子ちゃん。…うん。意外に美人だったよね。笑
.
宇野) /// だから…意外とか、ほんと一言多い(笑)
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西島) あ、ごめん…。……はは!
.
宇野) ふふふ
.
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羨ましいって…素直じゃん。
西島くんのほうが、よっぽど素直だし…。
.
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秀太) ……じゃあ、家まで送ったら、西島に連絡だけ入れとくな。
.
西島) あぁ。秀太、気を付けてな?
.
宇野) 秀太くん、本当にごめんね?梨花のこと、よろしくです。
.
秀太) 次は梨花ちゃんと実彩子ちゃんのおごりね?こないだのぶんと今日のぶん。
.
宇野) うん、分かった。
.
西島) はは!本気にすんなよ。冗談だよ、冗談。笑
.
宇野) えっ…。…もう、2人して意地悪しないでよ〜(笑)
.
西・秀) ははは
.
秀太) 実彩子ちゃん、ごめん。…じゃあ、おまえらも気をつけて帰れよ。笑
.
西島) うん。
.
.
酔って寝てしまった梨花を、秀太くんが家まで送ってくれることになった。
秀太くんに送ってほしいなんて…あんな甘えん坊な梨花、初めて見たな…。
.
.
西島) ……なんかさ、やっぱ「類は友を呼ぶ」だよね。
.
宇野) えっ?
.
西島) デジャブかと思った。こないだの実彩子ちゃん、今日の梨花ちゃんそのまんまだったよ?
.
宇野) まさか、あそこまでじゃないでしょ?
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西島) 本当だって。あんな感じ。
.
宇野) ……あれは…迷惑でしかないね……
.
西島) まぁでも、女の子だからまだ許されるんじゃない?…てゆうかさ、梨花ちゃんって秀太のこと…?
.
宇野) …さぁ?まだあんまり詳しく聞いてないから…
.
西島) …そっか。…実彩子ちゃんさ、大丈夫だよ。次は、もっといい恋ができる。
.
宇野) …え?
.
西島) …なおや…って…
.
宇野) えっ…なんで直也のこと?
.
西島) この前、酔ってた時にボソッて言ってた…
.
宇野) ……うわぁ…全っ然、覚えてない。あたし、ほんと最悪…
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西島) 元カレ…?
.
宇野) うん…
.
西島) …そっか…
.
宇野) ……西島くん。飲み直さない?今日は、とことん2人で飲み明かさない?
.
西島) え…うん。そうだな、飲み明かすか。笑
.
宇野) うんっ。笑
.
.
西島くんになら、話してもいいかなって思った。
どうしてか分からないけれど、直也の話を西島くんに聞いてほしいと思った…。
.
.
宇野) もうすぐで着くから。笑
.
西島) …ちょっと待って、俺が好きな店と同じかも。この先にお気に入りの店があるんだよ。
.
宇野) ぇえ?ほんとに?もしかしてそのお店って…
.
西島) あっ……ちーちゃん…
.
宇野) …えっ?
.
西島) …………
.
.
" ちぃちゃん " 。
この前会った時に、西島くんがそう呼んでいた子…。
反対側の歩道を、男の人とふたりで手を繋いで歩いていた。
…あの子、彼氏居たんだ…。
西島くんのことを好きな感じに見えたけど…わたしの勘違いだったのかな…?
.
.
ーーーーーーーーーー#aaaストーリー #君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 30
.
<末吉side>
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伊藤ちゃんは、ちゃんと彼氏のことを大切に想っている。
だけど、やっぱりまだ西島のことを " ただの友達 " だなんて、思ってはいないんだろうな…。
西島は、まだ好きだって言ってたけど…。
.
.
秀太) …あ、ごめん長くなって。俺、そろそろ休憩行かなきゃだ。
.
千晃) 全然大丈夫。平日はひまだから。
.
秀太) じゃあ、また。笑
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千晃) うん。休憩、ごゆっくりね。笑
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秀太) はは。ありがとう。
.
.
…それでも俺は、伊藤ちゃんには、彼氏とずっと仲良く居てほしいって、そう思う。
西島には悪いけど、そう思う…。
.
.
♪ピロン
梨花:「お疲れさまです。
この前の話なんですけど、いつ頃だと都合よさそうですか?」
.
.
西島が顔見知りだった実彩子ちゃんが、このあいだ迷惑を掛けたお詫びに食事でも…と言っているらしい。
けど、わがままな感じで、なんか面倒くさそうな子だったよな…。
.
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♪ピロン
<返信>
秀太:「西島に聞いてみるね」
.
.
西島も、あの子は多分ないよな。
でもなんか、息合ってるような気もしたんだよな…。
.
.
♪ピロン
秀太:「お疲れ!西島、暇な日あったら教えて。たまには飲み会でも行こうぜ」
.
.
まぁこれも、きっかけと言えばきっかけだよな。
西島も、あの子の前では、結構、素だったし。
あの子じゃなくても、そこからまた出逢いが繋がるかもしれないし…。
.
.
♪ピロン
<返信>
隆弘:「お疲れ。
めんどくさい。パス!」
.
♪ピロン
秀太:「俺も断れなくてさ。
最初の店だけでいいから付き合ってくんない?」
.
♪ピロン
<返信>
隆弘:「いつなの?」
.
♪ピロン
秀太:「日にちは合わせてくれるらしい」
.
♪ピロン
<返信>
隆弘:「来週の火曜か水曜ならいいよ」
.
♪ピロン
秀太:「分かった。また連絡する。
ありがとな」
.
♪ピロン
<返信>
隆弘:「今度、焼肉おごりな?」
.
♪ピロン
秀太:「じゃあ俺はビールおごってもらうわ(笑)」
.
♪ピロン
<返信>
隆弘:「断る(笑)」
.
.
秀太) …はは。
.
.
俺にも忘れられない人がいる。
今は遠い場所にいる、大好きだった彼女…。
" 自分を変えたい "。そう言って彼女が俺に別れを告げ、海外へ行ってからもう2年。
来るはずのない連絡を、どこかで期待しながら待っている…。
けど…そろそろちゃんと、現実を見ないとだめなことも分かっている。
前に進まないとな。西島も、俺も…。
.
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
.
<西島side>
.
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秀太) 西島!
.
西島) …ぉお!秀太。お疲れ。笑
.
秀太) お疲れ。悪かったな?今日は無理やり来てもらって…
.
西島) いいよ、別に。…てか何?秀太さ、その子といい感じなの?
.
秀太) え?その子って?
.
西島) だから、今日来る子だよ。飲み会誘ってきたさ。
.
秀太) あ…いや、実は今日は飲み会ってゆうか、お食事っつーか…そもそも本当は、みさ/
.
梨花) 秀太さん!こんばんは。笑
.
宇野) …………
.
西島) …えっ?
.
秀太) あぁ、うん…こんばんは。笑
.
梨花) // …こんばんは。今日はありがとうございます。…西島さんも、ごめんなさい。忙しいのに時間作って頂いて…
.
西島) …あぁ…うん。…ま、気にしないで。笑
.
宇野) …………
.
.
飲み会って…この子達とだったのかよ。
秀太は " 黙ってて悪かった " って顔で俺を見た。
べつに言ってくれてよかったのに…。
それより、みさこって子の友達、秀太のこと気になってんのかな?
.
.
秀太) 実彩子ちゃん、この前は大丈夫だった?
.
宇野) あの…本当にごめんなさい。なんか、所々記憶が飛んでて…梨花に話聞いて、すごい迷惑掛けちゃったんだなって…
.
西島) ほんっと、迷惑もいいとこだったよな?
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秀太) おい、西島…
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宇野) …ごめんなさい…
.
西島) けどいいんじゃない?たまには必要だよ。なんか、もう全部どうでもいいやって思えるくらいハメ外すことも。
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宇野) えっ…
.
西島) でも…今日は勘弁してね?さすがに二回連チャンはきついから。
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宇野) …大丈夫です。今日はちゃんとします。
.
西島) なら安心だ。笑
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宇野) // ………
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西島) …じゃあ、行こうか。
.
梨花) ? ……あの、今日はごはんを…
.
秀太) せっかくだから飲もうよ。ね?笑
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梨花) /// はいっ。そうですね。笑
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.
きっと忘れられない人がいる彼女。
めぐちゃんのことを待ち続けている秀太。
そして、ちーちゃんのことを今でも好きな、どうしようもない俺…。
何もしなくても、時間は過ぎていく。
それならやっぱり、楽しいことをしていたい。
その時だけでいい。
苦しい想いも、寂しい気持ちも、その時だけ忘れられれば、それでいいから…。
.
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー#aaaストーリー #aaa #西島隆弘 #宇野実彩子 #末吉秀太 #伊藤千晃 #flavorofkiss #君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 28
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<與side>
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~♪~♪~♪~♪~♪
<着信・ちあき>
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真 ) もしもーし。ちあちゃん?
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千晃) …あ、真ちゃん?今、どんな感じ?
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真 ) おん…俺はいつでも帰れるで?ちあきは?
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千晃) うん。…わたしは今、先に抜けて来ちゃった。
.
真 ) ほんまに?え、ちあき今どこにおるん?
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.
ちあき、先に抜けてきたんや。
正直言うと、ほんまは不安でたまらんかった。
だって、隆弘くんも居るとこに行ったんやから…。
.
.
千晃) …………
.
真 ) ちあき!笑
.
千晃) …真ちゃん…
.
.
ギュッ/
.
.
ちょっと淋しそうな表情で笑うと、ちあきは俺のもとへ駆け寄って来て、俺のTシャツの裾をつまんだ。
多分、なんかあったんやな…。
.
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真 ) 大丈夫やったんか?先に帰ってきたりして…
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千晃) うん…
.
真 ) 楽しかったか?みんなに久しぶりに会えて。
.
千晃) うん。…まぁまぁ…
.
真 ) まぁまぁ?もっとないの?久しぶりに会うたんやから、懐かしかったんやない?
.
千晃) うん。まぁね…
.
真 ) …楽しくなかったんか?
.
千晃) ……楽しかったよ。うん、楽しかった。笑
.
真 ) ちあき、大丈夫か?…もしかして、行かんほうがよかった?
.
千晃) ……行ってよかったよ。やっぱり、ちゃんと会っておめでとうって、言いたかったから…
.
真 ) ちゃんと言えた?
.
千晃) うん。ちゃんと言えたよ。
.
真 ) そうか。それならよかったわ。笑
.
千晃) …真ちゃん、ありがとね?今日は行かせてくれて…
.
真 ) そんな礼なんて要らんよ。ちあきんとって、大切な友達なんやから。笑
.
千晃) ……真ちゃん。真ちゃんって、どうしてそんなに優しいの?…なんかさ、なんかもっと怒ってもいいのに…
.
真 ) 怒る?なんで?
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千晃) だって…だってさ……
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真 ) ちゃんと解ってくれてるやん。ちあちゃんは、俺の気持ちちゃんと解ってくれてる。だから行ってもええよって言ったんやで?
.
千晃) 解ってるって…?
.
真 ) 俺かて人間やからな。不安な気持ち全然なかったわけやないで。まぁどっちか言うたら、7割ぐらい不安やったわ。
.
千晃) 真ちゃん…
.
真 ) せやけどちあちゃん、昨日までずっと言ってくれてたやん。やっぱり行くのやめようかな…って。迷ってたんは、俺に悪いなって気持ちもちょっとはあったからなんかなって。
.
.
そして、きっともうひとつは、隆弘くんに会うのがこわいって気持ち…。
.
.
千晃) 真ちゃん…わたしね、本当はちょっとこわかったんだ。隆弘くんに会うのが、ちょっとこわかった…
.
真 ) ちあき…
.
千晃) 自分からあんな風に勝手に距離作って、連絡もしなくなったくせに、冷たくされたらどうしようとか、あたしなんかと何も話してくれないかもとか…。ほんと、自分勝手だよね…
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真 ) ……そんな人やないやろ?隆弘くんは…
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千晃) うん。変わってなかった。全然、変わってなかった…
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真 ) …変わってなかったか…
.
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隆弘くんは今、彼女居るんやろうか…?
ちあきのこと、今はどう思ってるんやろ…。
.
.
千晃) …でも、やっぱり変わったのかも。変わってないはずなんだけど、なんかすごく遠くに感じたっていうか…
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真 ) 寂しいって思った?…ちあきの知らん隆弘くんのこと、知りたいて思った?
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千晃) それは思わなかったかな。
.
真 ) ……ほんまに?
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千晃) うん。本当に。…真ちゃんに会いたいって思った。早く真ちゃんに会いたいって…
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真 ) …なぁ、ちあき。俺も変わったで?俺も1年前の俺とは違う。今は自分のこと一番に考える…自分の気持ち、一番に優先する。だって、ちあきと離れたないから…
.
千晃) 真ちゃん…
.
真 ) 俺、ちあきと付き合えたことは奇蹟かもしれんて、今でも時々思うねん。それにな、今はちあきと同じ気持ちやって、なんも疑わんと、そう思えてるから。
.
千晃) うん…わたしも。わたしもそう思ってるよ。笑
.
真 ) はは。そんなん分かってるって。ちあちゃん、素直やから。
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千晃) えっ…素直?わたし、素直かな…?
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真 ) 素直やん。ほんまに分かりやすいで?けど、そこがまたかわいいんやけどな。笑
.
千晃) …そっか。真ちゃんは、ちゃんと分かってくれてるんだ…
.
真 ) おん。…え、なんで?あたりまえやん。これでも一応、ちあきの彼氏なんやけど…
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千晃) なに?一応って。…ふふ。よかった、真ちゃんに好きになってもらえて。
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真 ) なにそれ…?どういう意味?
.
千晃) ん?なんでもなーい。笑
.
真 ) // またそうやって…笑ってごまかす。ほんまにずるいで?
.
千晃) ふふ、いいの。だって、それがわたしだもん。
.
.
ちあきのことは何でも分かる。
ほんまはちょっと、寂しい思ったんやろな…
せやけど、俺を一番に想ってくれてる気持ちも本当で…。
なのになんでやろ…?
ちあきが遠くに行ってしまうんやないかって、なんとなくそんな気がして、不安な気持ちになった…。
.
.
#君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 25
.
<西島side>
.
.
ちーちゃんには、未央とまた再会したことは言っていなかった。
そんなことを言って、へんに誤解されるのも嫌だったから…
テツのやつ、余計なこと言うなよな…。
それよりちーちゃん、やっぱり居るのかな…好きな人…
ラインでは、予定ないって言ってたのに……。
.
.
千晃) …………
.
西島) …ちーちゃん、もしかして今日、本当は予定入ってた?
.
千晃) え…?
.
西島) だって約束って…時間、遅くなるじゃん…
.
千晃) ……うぅん、たまたま重なっただけだよ…
.
西島) たまたま…
.
千晃) …………
.
西島) ……ちーちゃん…ちーちゃんさ、前にうちの店の近くに来たりした?
.
千晃) …え?隆弘くんのお店の近くって?
.
西島) なんか、ちーちゃんに似た人見たから…
.
千晃) ……行ってないけど…人違いじゃない?
.
西島) ……そっか…
.
.
ちーちゃん、嘘ついてる。
やっぱりあの時、俺が見たのはちーちゃんだったんだ…。
.
.
西島) 言ってくれてよかったのに。予定あったならさ、べつに無理して合わせてくれなくてもよかったのに。
.
千晃) だから、べつに無理なんかしてないし…
.
西島) 無理してるじゃん。それともなに?断ったら悪いかな…とか、そんな感じ?
.
千晃) なにその言い方…
.
西島) ラインだって…ラインだってさ……
.
千晃) …なに?ラインがなんなの?
.
西島) …いや、なんでもない…
.
千晃) なにそれ…なんでもないって感じじゃないじゃん…
.
西島) ごめん…本当になんでもない…
.
千晃) …………
.
西島) …………
.
.
" なんでずっとライン読まなかったの? "
" ちーちゃん好きな人いるの?今日はその人と会うの?" …なんて、簡単に聞けたら、こんなに苦しくならないよ…
.
.
西島) ……やっぱ今日はやめよう。
.
千晃) …え…なんで?だからべつにわたしは…
.
西島) ごめん…俺も急に誘っちゃったから…。今度はちゃんと前もって連絡するよ。
.
千晃) …わたしだって…わたしだって、いつも暇ってわけじゃないし…
.
西島) うん…それは分かってる…
.
千晃) …………
.
.
ちーちゃんが、これから他の人と会うって分かっているのに、ちーちゃんと一緒に居るのがなんか辛いと思った。
" いつも暇ってわけじゃない "。
その言葉を聞いて、もっと苦しくなった…。
.
.
西島) とりあえず、また連絡してみるよ。
.
千晃) …分かった…わたしも連絡する…
.
.
それから何回かちーちゃんに連絡した。
だけど…いつも予定が合わなくて、やっぱりちーちゃんには好きな人ができたんだって、そう思った…。
せっかく出逢えた…大事にしている想いだった。
逃げたつもりはない。だけど…やっぱりフラれるのがこわかった。
始まる前に終わらせてしまったのは、やっぱり俺の勇気が足りなかったからなんだよな……。
.
.
ー 現在 ー
.
.
ちーちゃんは本当に幸せそうで、1年前、素直になれなかったことを後悔しているのは俺だけで、なんかちょっとみじめな気持ちになった。
.
.
涼介) …にっしー?大丈夫か?
.
西島) …ん?あぁ、大丈夫だよ。笑
.
涼介) にっしーさ、千晃ちゃんと話さなくていいの?
.
西島) え…?話すって、なにを?
.
涼介) なんか色々?だって、あんま話してないじゃん。
.
西島) …まぁけど、べつに話すこともないし…
.
.
そう…ちーちゃんと話すことなんて、これと言ってないんだよな。
結局ちーちゃんには彼氏ができて、やっぱり俺の思った通りだったってことだし…。
今さら「本当は好きだった」なんて言うのも、かっこ悪いしな。
.
.
テツ) …にっしー、もしかして俺のせい?俺があの時、未央ちゃんとか言ったから…
.
西島) ばーか、そんなわけないだろ。つーか、そもそもどうにかなるわけでもなかったし。だから、もう忘れてよ。笑
.
テツ) …けど…そんなことないよ…だって、にっしーと伊藤ちゃんはさ/
.
涼介) テツ。なんか歌おうぜ。
.
テツ) …え…
.
涼介) …な?
.
テツ) あ、うん…
.
.
.
両思いだと思う…そのほんの小さな思い込みを信じて、ダメだと分かっていても、好きな気持ちをちゃんと伝えておけばよかった…
ちょっと前までは、本気でそう思っていた。
だけどちーちゃんに再会して、やっぱり言わなくてよかったって、そう思った。
だって、ちーちゃんを好きだったのはやっぱり俺だけで、きっとちーちゃんと俺の想いが交わることはなかったんだって、今のちーちゃんを見て、そう感じたから……。
.
.
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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☆にしちあの回想シーンはここで終わりです。ここからまた現在のお話に戻ります☆
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#aaaストーリー #aaa #西島隆弘 #伊藤千晃 #にしちあ #flavorofkiss #君の香り恋する夏 #aaa君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 21
.
<伊藤side>
.
.
みんな楽しそうに笑ってたな…。
わたし、あたりまえのようにみんなと飲んだりしていたけど、元々あの場所は、元カノの居場所だったんだよね…
もしかしたら、また戻ったのかな…あの人と隆弘くん……。
.
.
♪ピロン
真司郎:「ちあちゃん、来週の休みいつ?気晴らしにどっか行かへん?」
.
.
真ちゃんは優しい。
あの日からずっと心配して、わたしを気遣ってくれている。
.
.
♪ピロン
<返信>
千晃:「来週の最初の休みは火曜日だよ。真ちゃん、お休み取れるの?わたし、真ちゃんの都合に合わせられたら合わせるよ」
.
♪ピロン
真司郎:「了解!申請だけ出してみるわ。火曜日、一応空けといてな!」
.
♪ピロン
<返信>
千晃:「分かったよ。真ちゃんいつもありがとう。」
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♪ピロン
真司郎:「OK!」
.
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千晃) ふふ。おもしろいスタンプ。
.
<未読> 隆弘
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千晃) …………
.
.
隆弘くんのお店に、元カノとみんなが一緒に居るのを見た次の日、隆弘くんからラインが来た。
だけど…わたしはそのメッセージをまだ読んでいない。
なんて書いてあるんだろう…って、知りたくない内容のような気がしてしまって…隆弘くんの名前を、まだポチッと押せずにいる。
.
.
千晃) はぁ……
.
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♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~
<着信・にっしー>
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えっ…?…電話?
どうしよう…出たほうがいいのかな…
でも、やっぱりちょっとこわいんだけどな…
.
.
千晃) ………もしも/
.
西島) ちーちゃん ⁈ ちょっと、ちーちゃん元気?大丈夫?
.
千晃) えっ……あ、うん…。…なに?どう…したの?
.
西島) なんだ、よかったぁ…ちーちゃん、ラインも既読になんないから、なんかあったんじゃないかと思って、心配したよ…
.
千晃) …………
.
.
心配…してくれてたんだ…
そりゃそうだよね。
考えてみたら、ラインも読まないままだなんて…わたし、ひどい人だな…
.
.
西島) …ちーちゃん?ほんとに元気?
.
千晃) うん。元気だよ。…心配かけちゃってごめん…
.
西島) いや、元気ならそれでいいんだ。…うん。ちょっとほっとした。
.
千晃) …………
.
西島) ちーちゃん、ごめんね?なんかバタバタしてて、なかなか連絡できなくて…
.
千晃) …うぅん。…わたしのほうこそごめん。その…ライン読んでなくて…
.
西島) ………あぁ、べつに大丈夫……
.
千晃) …………
.
西島) …………
.
.
うわ…気まずい。この沈黙…
どうしよう…隆弘くん、ほんとは大丈夫なんかじゃないよね?
やっぱり気に触ったかな…
具合悪かったってことにしておけばよかったかな…
.
.
西島) ……あの…ちーちゃん。
.
千晃) …なに?
.
西島) ちーちゃん、確か来週の火曜日休みだったよね?
.
千晃) えっ?…あ、うん…休みだけど……
.
西島) ラインにも入れてたんだけど、俺もその日休みなんだ。だから…よかったらどっか行かない?最近ずっと遊んでなかったし…
.
千晃) …えっ…?
.
.
来週の火曜日…真ちゃんが休みの申請を出してくれるって言ってた。
気晴らしにどこかに行こうって。
真ちゃんが本当に休みをもらえるかなんて分からない。
真ちゃんに言ったら、隆弘くんと出かけてきなよって、きっとそう言ってくれると思う。
だけど…今は隆弘くんと2人だけで会う勇気がないかも…
.
.
千晃) …あの、ごめん…その日は予定入ってて…
.
西島) ……そっか…うん。なら大丈夫。
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千晃) ごめん…
.
西島) 大丈夫だって。俺のほうこそごめんね?なんか、急に…
.
千晃) うぅん、わたしのほうこそ…
.
西島) …………
.
千晃) …………
.
西島) ……じゃあ、また連絡するよ。
.
千晃) …うん…
.
西島) ……ちーちゃん、この前さ、この前……
.
千晃) この前…?
.
西島) …………
.
千晃) …隆弘くん?この前って、なんかあったっけ?
.
西島) ……いや、なんでもない。……あー、ごめん。お客さん来たからまた連絡する。
.
千晃) あっ、うん。じゃあ、また…
.
.
プーップーップーップーッ
.
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いっぱいあるのに…隆弘くんに聞きたいこと、隆弘くんに話したいこと、いっぱいあるはずなのに…
隆弘くんはまだ元カノのことを…って、そう思ってしまう弱い気持ちが勝ってしまう。
またやり直したのかもしれないって…悪い想像ばかりしてしまう。
聞かなきゃ分からないのに、本当のことを知るのがこわい…
ダメだな、わたし…。隆弘くんのことになると、なんでこんな弱虫になっちゃうんだろう……。
.
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー#aaaストーリー #aaa #伊藤千晃 #西島隆弘 #與真司郎 #にしちあ #しんちあ #flavorofkiss #君の香り恋する夏 #aaa君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 20
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<西島side>
.
.
やばいな…最近注文が多くて、ちーちゃんともろくに連絡取れてないや。
ちーちゃん、ほんとは怒ってるかな?
それとも、べつになんとも思ってないのかな…。
.
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西島) …………
.
涼介) にっしー、お疲れ。笑
.
西島) ぉお、涼介お疲れ。
.
涼介) ……早く、入んないの?
.
西島) …ん?なに?誰か一緒?
.
涼介) あぁ……未央ちゃん。
.
西島) え…未央?
.
未央) ……どうも……
.
西島) なに?どうもって…
.
未央) …………
.
涼介) にっしーに言いたいことがあって来たんだって。…ね?
.
未央) うん…。……あの…ちゃんと話したよ。それで、前より仲良くなれた感じがするっていうか…
.
西島) ふ~ん、よかったじゃん。
.
未央) …だから、ありがとう。それから、なんか色々ごめん…
.
西島) べつに謝ることじゃないでしょ。つーかわざわざ来なくても、そんなのラインで連絡くれればよかったのに。
.
未央) うん…そうなんだけど…
.
涼介) 今から彼氏と待ち合わせなんだって。そんで、通り道だからついでに寄ったって。
.
西島) …そっか。それはどうも。
.
.
未央、やっぱり気にしてたのかな…。
この前は俺もちょっと強く言い過ぎたし…。
.
.
涼介) つーか安心した。にっしーも完全に吹っ切れたみたいで。
.
西島) は?なにが?
.
涼介) いや、にっしーこのまま一生立ち直れないんじゃないかと思って、俺ら結構まじで心配してたから。
.
西島) はは。大げさだし。
.
涼介) よかったな、千晃ちゃんに逢えて。笑
.
西島) は ⁈ なに言ってんだよ…
.
未央) え、ちあきちゃんていうの?隆弘の好きな子の名前。
.
涼介) うん、そう。それがさ、こいつなかなか告んないんだよな。
.
西島) だからやめて。そうゆう勝手な決めつけ。
.
涼介) …ね?絶対、好きでしょ?
.
未央) うん。絶対好きだね。
.
西島) いや、意味分かんないし。そもそもそう言いきれる根拠が知りたいよね?
.
未央) 根拠って…
.
涼介) ねぇ〜
未央) ねぇ〜
.
涼介) それ聞いちゃう?言っちゃっていいの?って感じだよ…
.
涼介) ねぇ〜
未央) ねぇ〜
.
西島) なに、その無駄に息が合った感じ。(笑)
.
テツ) お待たせ〜いっ。悪い、遅くなった。……って、未央ちゃんじゃん!えっ…なに?なんで未央ちゃんが居んの…?
.
未央) …お久ぶりです。笑
.
テツ) あぁ…うん。久しぶり…
.
テツ) …………
.
西島) ははは!
涼介) ははは!
.
西島) ばーか。テツが思ってるようなことじゃないから、そんな困った顔すんなよ。
.
涼介) まじ、テツも分かりやす過ぎておもしれぇー(笑)
.
テツ) なんだよそれー!
.
未央) ふふふ
.
西島) あ、秀太はさっき現地集合するってライン来てたから。…とりあえず俺、閉店準備しちゃうわ。
.
涼介) あぁ。
.
テツ) つか俺、まじでビックリしたし…
.
.
みんなにはもうバレバレなんだよな、俺がちーちゃんのことを好きだって。
だったら、ちーちゃんも気づいてくれてるのかな…本当は気づいてるのかな…?
.
.
西島) ……お待たせ。
.
テツ) にっしー、ちゃんとセコムして来た?
.
西島) うちはアルソックね?
.
涼介) はは!…つーかさ、なんか俺もやっと許せた気がするわ、未央ちゃんのこと。
.
テツ) うん、おれも。
.
西島) なに?おまえら、未央のこと怒ってたの?
.
涼介) あたりまえだろ?俺らからしたら、にっしーのほうが大事だし。
.
西島) 涼介…
.
テツ) まぁ、にっしーの気持ちが変われたのは、伊藤ちゃんの存在がかなりでかいけどな。
.
西島) またかよ〜。もうそのくだり、聞き飽きた…
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あれ…?ちーちゃん?
向かいの通りの奥のほうに、ちーちゃんに似た人がいた気がした。
でも、男の人と一緒にいたし…
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西島) …見間違いかな…
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涼介) ん?にっしー、どうした?
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西島) いや、なんでもない。笑
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テツ) 早く行こうぜ。秀太に怒られちまう。
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涼介) 怒られるのはテツだけだけどな〜(笑)
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テツ) なーんでだよ!いつも俺ばっかり。
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涼介) 愛されてるって証拠だろ〜。
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西島) …………
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なんか、へんな胸さわぎがした。
それでもまだ、この先、俺とちーちゃんの間に、少しずつ距離ができていくことを、この時の俺は知らなかった…。
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千晃ちゃんは未央とみんなの仲の良い雰囲気を見てなにかを感じたのかもしれません…。(ノД`)
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#aaaストーリー #君の香り恋する夏 #aaa君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 17
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<西島side>
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花火大会はどこの花火がいいかな…。
まずはそろそろ誘ってみよう。
ちーちゃんに海に行こうって。
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西島) ……再来週くらいがいいかな……
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未央) なにが?
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西島) ! びっ…くりした~。……ちょっと、居るなら声かけてよ。
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未央) だってカレンダー見て、すごい真剣そうに考え事してたから。話かけたらまずいかなって。
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西島) そんなこと気ぃ遣うなよ。…で?今日はなんの愚痴ですか?
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未央) う~ん…まぁ、いっぱいあるんだけどね…
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西島) …いっぱいね…。ていうか、浮気して振った元カレに恋愛の愚痴言うとか、未央って案外すごい神経してるよな(笑)
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未央) だから、浮気じゃなくて本気だもん。
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西島) はいはい。そこ、あんま威張るとこじゃないけどね?
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未央) べつに威張ってるわけじゃないし…
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未央と別れてから半年が経った頃、突然、未央から連絡が来た。
まだ未央に未練があったなら、俺は未央にまた会う勇気はなかったと思う…。
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西島) …でさ、話?なるべく早めに言ってよね?俺、今日は18時であがりだから。
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未央) え?そうなの?じゃあ、ごはん食べに行こうよ。
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西島) 今日は先約があるから無理。
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未央) え~っ、先約って…女の子とか?
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西島) 誰だっていいだろ。つーか、そんなの未央に言う必要あんのかよ?
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未央) そんな、もったいぶることもないじゃん。
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西島) ……未央さ、もうここに来んのやめろよ。
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未央) …え?なんで?
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西島) だって…やっぱ俺、未央の彼氏の気持ち考えたら、なんか嫌だわ…
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未央) そんなの…言わなきゃ分かんないじゃん。
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西島) そういうことじゃなくて、そういうことじゃないんだよ…
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千晃) …………
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未央) …じゃあ、どういうこと?
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西島) 彼氏への礼儀っていうか…だっておかしいだろ?俺より自分を選んでくれたはずの未央が、またこうして俺と会ってるなんてさ…
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未央) でも、好きな気持ちがあるわけじゃないじゃん。あたしはただ、隆弘に相談に乗ってもらってるってだけで…
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西島) それでも、未央が俺に会いに来てることに変わりはない。好きとか嫌いとか、そういう問題じゃないんだよ…
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千晃) …………
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未央) …じゃあ、言えばいいわけ?彼氏に、隆弘にあなたのこと相談してるって、ちゃんとそう言えばいいの?
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西島) だから、そうじゃなくて。…なんで俺なんだよ?そもそも、なんで俺のとこに来たんだよ…
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未央) それは…隆弘がわたしのこと一番理解してくれてるから?なんか、こんなこと相談できるのって隆弘しか居ないなって思って…
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西島) …なんだよ、それ…
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千晃) …………
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一番理解してくれてるって…
だったら、なんで俺から離れたんだよ…
なんて…ちーちゃんに出逢ってなかったら、そう言ってたんだろうな…。
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未央) ……迷惑…だった?
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西島) …迷惑…だね。
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千晃) …………
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未央) ……そうだったんだ…。なんか、ごめん。わたし、隆弘の気持ちも考えないで…隆弘の優しさに甘えちゃって…
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西島) …………
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未央) ……わたし、帰るね。
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西島) …………
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未央) …隆弘…ごめんね?
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西島) ……直せよ、そうゆうとこ。
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未央) …え?
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西島) そうやって、その時の感情で突っ走るとこ。俺との時も、今だってそうだろ?
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未央) …………
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西島) …好きなんだよね?彼氏のこと。
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未央) …うん…
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西島) だったらさ、彼氏のことちゃんと大事にしなよ。愚痴があるなら、俺じゃなくて彼氏に直接言わなきゃ。
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未央) …………
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西島) じゃなきゃ、分かり合えないよ?いいとこも嫌なとこも全部言い合って、ちゃんと彼氏と向き合いなよ。
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未央) …………
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西島) それが俺に対する礼儀。言っとくけど、俺あの時、結構しんどかったんだかんな。
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未央) …ごめん…
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西島) 俺が辛い想いした裏にある幸せだったってこと、忘れないでよ。
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未央) うん…分かった…
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西島) あと、ちゃんと居るから。俺にだって好きな子くらい、ちゃんと居る…
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未央) …そんなの分かってるよ。隆弘見てれば分かる…
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西島) だったら、なおさらもうここには来るなよ。俺と未央は、もう別々の幸せ、ちゃんと見つけたんだから。
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未央) …分かった…。…でも、連絡くらいはしてもいい?
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西島) ……まぁ、本当に大事な用がある時なら…
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未央) …うん。ありがと…
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未央のことを嫌いになったわけじゃない。
未練があるわけでもない。
本当は未央が、どんな気持ちでここに来るようになったのかも分からない。
だけど…このままこうして、未央と会ったりすることはいけないような気がした。
俺のためにも、未央と未央の彼氏のためにも…。
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#aaaストーリー #aaa #西島隆弘 #伊藤千晃 #にしちあ #flavorofkiss #君の香り恋する夏 #aaa君の香り恋する夏

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☻ フォロワー様&読者の皆さまへ ☻
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いつもわたしの書くストーリーを読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます♡
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今回、色々な想いが重なって、ストーリーの方向性についてなど、色々と迷い、悩んでしまい、皆さまにはご心配をお掛けしてしまって、すみませんでした(>_<)
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皆さまから頂いた言葉に励まされ、わたしが書いていて本当に楽しいと思えるもの、書きたいと思えるものを書かなければ、意味がないのかもしれない…伝えたい想いも伝えきれないのかもしれない…。そんな風に感じました。
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そして、たくさんの皆さまがわたしなんかの書くストーリーを楽しみにしてくださっていること、そして優しい気持ちで支えてくださっていることを改めて感じ、感謝の気持ちでいっぱいになりました(ノД`)
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これからも、わたしらしさを見失わないように、ストーリーを書いていけたらと思っています☻
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たくさんのコメントに、皆さまの温かいお気持ちに本当に支えて頂いて、勇気をもらえた気がします✨
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本当に本当にありがとうございました(*´꒳`*)
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また皆さまに楽しみに待っていて頂けるようなお話を書いていけるように、わたしも頑張りますね୧⃛(๑⃙⃘◡̈๑⃙⃘)୨⃛
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「君の香り、恋する夏」。
また、にしちあの過去の話に戻ったりして、読みづらい部分もあるかもしれませんが、楽しみに読んで頂けたらと思います✨
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支えてくださっている皆さんが本当に大好きです‼︎
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ありがとうございます♡
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こんなわたしですが、これからもよろしくお願いします◡̈♥︎
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#aaaストーリー
#本当にありがとうございます
#気持ちを新たに
#がんばります
#フォロワー様に感謝
#flavorofkiss
#君の香り恋する夏
#aaa君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 14
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<伊藤side>
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テツ) ジャーン!仕事帰りにホームセンター行ったら、花火売っててさ、思わず買っちゃったよね。
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秀太) デカっ!…で、なに?それ、今日やるつもりなの?
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テツ) あたりまえだろ。何のために買ったんだよ(笑)
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涼介) えー、じゃあ葵も呼んでいい?この前、葵も花火やりたいって言ってたんだよ。
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西島) うん、呼びなよ。…あ、ちーちゃん初めてだよね?葵ちゃんに会うの。
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千晃) うん。…でも、大丈夫かな?わたしもいて…
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西島) 出た!ちーちゃんの気にしすぎ。そんなの気にすることないし。でも、そこがちーちゃんのいいとこだよね。笑
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千晃) // 別にそんなんじゃ…
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テツ) 相変わらずお熱いですね。なんかそこの2人だけ夏になってっけど?言っとくけど、まだ梅雨明けてないかんね?
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涼介) 梅雨明ければいいけどな。なんかいつまでも2人して、うじうじしてそうじゃない?
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秀太) ほんっと、それな(笑)
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西島) だからさ、なんなのそれ?…ほらぁ!ちーちゃん困ってんじゃん。
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千晃) …………
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涼介) だから、にっしーも早く素直になれって。
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西島) // …はぁ?なにが…
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秀太) 西島、おまえ顔紅くなってんぞ?(笑)
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テツ) はは!すげぇー素直だし。もういい加減、好きって言っちゃえよ。
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西島) // だから違うって!俺らはほんっと、仲良いってだけで…まじさ、ほんとやめて。そうゆうの…
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涼介) …ごめん…。俺らもちょっと調子ん乗りすぎたわ…。千晃ちゃん、ごめんね?
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千晃) …ううん、いつものことだし。大丈夫、気にしてないから。笑
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西島) …………
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気にしてない。なんて…嘘ばっかり…。
みんなに茶化されることも、本当はまだ慣れなくて、どう反応したらいいのか正直分からない…。
だけど…一番分からないのはにっしーの気持ち。
にっしーはわたしのこと、本当はどう思ってるんだろう…。
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秀太) ウェーイ!
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テツ) 熱っち!ちょっ…秀太、まじ本気でやめろって!危ねぇーだろ!
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西島) ウェーイ!
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テツ) 熱っ!だから熱ちーんだって!まじほんっと、にっしーふざけんなよ~。
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涼介) ははは!
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葵 ) もう、ほんとに危ないよ?…まったく、子どもじゃないんだから…
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千晃) …………
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葵 ) ……千晃ちゃん?どうしたの?…具合でも悪い?
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千晃) …え?あ、いえ…なんでもないです。大丈夫です。笑
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葵 ) …それならいいけど…。
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西島) ??
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葵 ) …涼介、なんか喉渇いた。飲みもの買いに行こ。
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涼介) え?……あ、うん。そうだな。
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秀太) ……なんか花火、足りなそうだな。テツ、買い足しに行こうぜ。
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テツ) え?まだいっぱいあんじゃ/
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秀太) いいから、行くぞ。
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西島) …………
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千晃) …………
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西島) ……なんか急に静かになったね。
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千晃) うん…そうだね。
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西島) …ちーちゃん、線香花火やらない?それで早く落ちたほうが、この夏やりたいことを言うってのはどう?
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千晃) やりたいこと?
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西島) うん。本当にやりたいこと。…で、ちょっと勇気出さないと言えないこと。
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千晃) 勇気…うん、わかった。笑
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西島) じゃあ、勝負ね。笑
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この夏、やりたいこと…。
にっしーは何がやりたいんだろう…?
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千晃) なんかもう、にっしーの落ちそうじゃない?(笑)
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西島) まじほんっと、落ちんな!……あっ!…落ちた…
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千晃) やったぁ!わたしの勝ち~。笑
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西島) あーっ、まじかぁ…
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千晃) ふふ。じゃあ、にっしー負けたから言って。この夏、やりたいこと。
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西島) えーっとね、俺は海に行きたい。ちーちゃん、海、好き?
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千晃) うん、好き。
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西島) じゃあ…一緒に行こう?
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千晃) うん、行く行く。笑
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西島) …みんなでじゃないよ?2人で…
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千晃) …えっ?
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西島) だめかな?
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千晃) /// べ、べつにいいけど…
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西島) ほんと?
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千晃) // うん…
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西島) …ありがと。…すっげー嬉しい。笑
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千晃) /// うん…
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西島) …ちーちゃんは?ちーちゃんは何かないの?やりたいこと。
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千晃) え~?やりたいことかぁ…う~ん、なんだろ……あ、花火。花火大会に行きたい…
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西島) いいねー!夏って感じで。多分、秀太とテツも暇だと思うし。
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千晃) ……2人でだよ?
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西島) え…?
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千晃) /// にっしーと2人で行きたいなって…
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西島) // えっ…あ、うん。そう…だよね。うん。行こう、花火大会。笑
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千晃) // もう、にっしー普通、逆でしょ?花火大会こそ2人だし(笑)
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西島) はは。そっか、そうだよね。
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千晃) ふふふ
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嬉しかった。楽しみにしていた。
にっしーと海に行くことも、花火大会に行くことも。
それまでには、ちゃんと好きって言えたらいいなって、そう思っていた…。
だけど…結局どっちの約束も叶うことはなかったな……。
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#君の香り恋する夏

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お久しぶりです☻
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今後のストーリーについてですが、まだ少し曖昧な部分もありますが、考えがまとまりました。
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今、書いている「君の香り、恋する夏」は、このままの形で更新していこうと思います。
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途中で変えるのも、途中で終わらせるのも自分としても、楽しみに読んでくださっている皆さんの気持ちを考えても、それはできないなと、やっぱり最後まで書き遂げたいと思ったので。
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その後のストーリーの設定については、まだ未定です。
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できれば、今までと変わらずメンバーを出して書きたい気持ちのほうが強いのですが…。
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今回、わたしが悩んでしまったのは「aストはなりきりと同じです」というコメントを頂いたことがきっかけでした。
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「なりきり」という言葉がわたしの中ですごく響いてしまって…。
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そんなつもりで書いていたつもりは全くなかったので…。
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だけど、それでも千晃ちゃんの存在が大きく感じてしまいました。
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そもそもストーリーは、想像を膨らませて書いた架空の物語であって、現実のメンバーとは全く違った人物を、世界を描いているのですが。
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千晃ちゃんの投稿を目にしてしまうと、メンバーとの恋愛のストーリーを書き続けていてもいいのかな…と、初めて強くそう思ってしまいました。
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そしてこの先、もしまたそういう否定的なお言葉が増えたりした時、わたしはそのたびに悩むのかな…とか、なんか色々と考えてしまって…。
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想いが違うふたつの意見が分かり合うことは、難しいことだと思います。
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たったひとつの言葉、無視してもよかった言葉だったのかもしれませんが、なぜか気にしてしまったわたしでした。
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皆さまからたくさんの優しいお言葉、励ましの声を掛けて頂けて、本当に嬉しかったですし、泣きそうになりました。
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わたしは、わたしの書くストーリーを楽しみに待っていてくださる方々が居ることを、本当に嬉しく思っています。
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わたしが書きたくて書いていること。
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その中で読んでくださる皆さんが居るから、さらに頑張れていること。
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否定的な意見があっても、それは仕方のないこと。
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でもこの先、それを受け止められなくなった時や、自分の心が折れてしまうことがもしあったなら、書き続けられなくなるのかもしれません。
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先のことはまだ分かりません。
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でも今は、ストーリーを書いていたいと、そう思っています。
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わたしがわたしらしく居られるものを書いていきたいと思います。
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今後もメンバーが登場したとしても、ストーリーは現実とは違う「もうひとつの世界」という感覚で読んで頂けたらと思います。
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これが、皆さまから頂いた気持ちや、自分の気持ちを踏まえてたどり着いた、今のわたしの答えです。
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ご心配をお掛けしてしまって本当にすみませんでした。
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そして今回、たくさんの温かい気持ちに救われ、たくさんの方に支えて頂いていたことを改めて感じました。
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本当にありがとうございます(*´꒳`*)
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こんなわたしなんですが、これからも伝えたい言葉をわたしらしく紡いでいけたらと思っています☻
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変わらず読んで頂けたなら嬉しいです☻
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これからもよろしくお願いいたします◡̈♥︎
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#aaaストーリー
#ご心配おかけしました
#わたしらしく
#居られるものを
#伝えたい
#皆さんが
#大好きです
#本当にありがとうございます
#flavorofkiss
#君の香り恋する夏
#aaa君の香り恋する夏

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こんばんは☻
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昨日の投稿に、たくさんの方から嬉しく、そして心強いお言葉を頂いて、胸がいっぱいになっているわたしです(>_<)♡
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DMや連絡をくださった方も本当にありがとうございます😢
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そして…ご心配をお掛けしてしまって、本当にすみません😞
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皆さまからのお言葉、ひとつひとつが響いています。
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優しくて温かい気持ちが、本当に本当に嬉しいです☺️
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お返事のコメント、一人一人にちゃんとさせて頂きたいので、また改めてお返事させてください☻
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明日はAAAに元気をもらって来ます!
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まずはお礼だけ伝えたかったので…(*´꒳`*)
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#aaaストーリー
#aaa君の香り恋する夏
#君の香り恋する夏
#本当にありがとうございます
#気持ちが嬉しいです
#明日は
#wog
#aaaに
#元気
#貰ってきます
#フォロワー様に感謝

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☆ 少し長いですが、読んで頂けたら嬉しいです ☆
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こんばんは☻
以前のアカウントから改めてこのアカウントをフォローしてくださった皆さん、新たに見つけてフォローしてくださった皆さん、本当にありがとうございます(*´꒳`*)
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そして、わたしの書くストーリーを楽しみに待っていてくださる皆さん、ずっと新しい回の更新をできていなくてごめんなさい😞
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今さらですが、改めてわたしがaストを書き始めたきっかけをお話させてください。
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わたしはAAAが大好きで、以前は他の方が書いていらっしゃるaストを読ませて頂いていました。
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みなさん、本当にストーリーを書かれるのが上手で、凄いなぁと感心していたわたしでした。
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そんなわたしに「書いてみたら?」と、友人が言ってくれました。
友人はきっと、何気なく言ってくれただけなのかもしれません。
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だけど、わたしの心のどこかに「わたしも書いてみたい」という気持ちがあったのだと思います。
だから「書いてみようかな…」と、素直にそう思えて、友人が言ってくれた言葉に背中を押してもらいました。
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わたしは、AAAが歌う曲の歌詞を元に、そこからこんな恋愛だったりするのかな…とわたしなりにひとつの物語を想像して、それを実際に言葉として紡いで、ひとつの作品を作りたいと思い、今までストーリーを書いて来ました。
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たくさんのAAAが大好きなaヲタさんと繋がれたことも、ストーリーを始めてからでした。
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ここで皆さんと出逢えたことを本当に嬉しく思っています。
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いつも読んでくださっている皆さんのように、ストーリーはストーリーだと割り切って、毎回楽しみに読んでくださる方もたくさん居てくださって、わたしはその方たちがくださる言葉に励まされ、支えられてこの半年間、ストーリーを書いてこられました。
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だけど、aaaストーリーが苦手で反対している方がいらっしゃることも、ちゃんと解ってはいます。
そのことも承知の上で書いていました。
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以前は迷いなど何もなく、ただただストーリーを考えている時間・書いている時間が楽しくて大切だと思っていました。
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だけど、このままaストを書き続けていてもいいのかな…と、最近のちあきちゃんの投稿などを見ているうちに、そんな想いもちょっとずつ芽生え始めてきているわたしが居ます。
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ストーリーを書いていると、色んなお言葉を頂きます。
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その全部が、その方の気持ちで感情で…全てがわたしの想いと重ならなかったとしても、想いを伝えてくれたこと、その方の気持ちは、わたしなりにちゃんと受け止めてきたつもりです。
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わたしはストーリーを書くことが大好きです。
思いを巡らせて、考えて、考えて…1話書くのにも時間がかかるけれど、書き終えた時はなんとも言えない気持ちがあります。
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出来ればわたしは、これからも支持して待っていてくださるたくさんのフォロワーさんの気持ちと、書きたいと思う自分の想いを大切にしたいと思っています。
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だけどもしかしたら今後、ストーリーは書き続けるけれど、登場人物はAAAのメンバーではなく、普通の名前にするという書き方もちょっと考えています。( 更新中の「君の香り、恋する夏」についても、このまま書き続けていいのか悩んでいます )
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もちろん、今までのようにAAAの曲を元にさせて頂くベースの部分は変えないつもりではいます。
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今日1日、色々と悩んでしまって、AAAのメンバーを登場人物にするaストを投稿していいものなのか、ずっと迷っていました。
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そして、投稿できずにいました。
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金曜日にWOG参戦してくるので、そこで感じる気持ち、そしてもう少し色々と考えてから、ストーリーについての今後の投稿はしたいと思っています。
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本当は今までと変わらない形で書いていけたらいいんですけど…。
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「aスト」という形ではなかったとしても今後も「ストーリー」は書き続けていきたいと思っています☻
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急になにも投稿しなくなって、皆さんにご心配をお掛けしたらいけないと思い、今のわたしの素直な気持ちを伝えさせて頂きました。
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最後まで読んでくださって、ありがとうございます☻
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#aaaストーリー
#aaa君の香り恋する夏
#君の香り恋する夏
#悩んでます
#すみません
#少しだけ
#時間を頂けたら
#繋がれて
#嬉しいのに
#難しいな
#フォロワー様に感謝
#いつもありがとう

- 君の香り、恋する夏 - 9
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<西島side>
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〜♪〜♪〜♪〜♪
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<発信・秀太>
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秀太) はい。もしもし。
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西島) あ、秀太?俺これから向かうんだけど、秀太は?もう着いてる?
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秀太) あぁ、俺も今ちょうど向かってる。
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西島) そっか。あのさ、花束って一旦、店の人に預かってもらったほうがいいよね?
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秀太) そうだな。
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西島) 了解。じゃあ、またあとで。
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秀太) あぁ。…あ、西島。
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西島) ん?なに?
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秀太) あの…今日さ、今日……
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西島) ……なに?なんだよ?
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秀太) …いや。何でもない。
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西島) は?なんだよそれ(笑)
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秀太) いや、本当に。…んじゃ、またあとで。
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西島) おぅ、また。
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今日は涼介の結婚祝い。
結婚か…。
俺にはまだ、想像もつかないや。
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テツ) おーっ!にっしー、おっ疲れぃ!
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西島) お疲れ。はは。なに?テツ、もう飲んでんの?
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テツ) 飲むわけねぇーだろ。今日はちゃんと待ってるし。
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西島) おまえは相変わらずテンション高いな。
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テツ) それを言うならにっしーもだろ?
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西島) テツには負けるけどな(笑)
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涼介) にっしー、ありがとな。今日は来てくれて。
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西島) なに言ってんだよ。あたりまえだし。…葵ちゃん、結婚おめでとう。笑
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葵 ) ありがとうございます。笑
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テツ) つか、秀太たち来んの遅くね?俺、まじ腹減ったんだけど。
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西島) ……あれ?他にも誰か来んの?皿が1個多い…
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涼・テ) えっ?
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涼介) にっしー…もしかして聞いてない…?
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西島) え?なにが?
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テツ) もしかして秀太のやつ、サプライズ再会狙ったとか?
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西島) ん?なにそれ?
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涼介) ……にっしー、実はさ/
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秀太) 悪りぃ!遅くなった。
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テツ) 秀太、まじ遅っせぇーよ。ほんっと腹減った。待ちくたびれたし。
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秀太) はは。だからごめんって。
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千晃) ……あの…こんばんは…
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西島) ! …えっ……
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テツ) ちょっと伊藤ちゃん!久しぶりじゃん!なに、何?伊藤ちゃん、なんかまた可愛くなってる!
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千晃) ふふ。ほんと、お久しぶりです。
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西島) …………
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涼介) 千晃ちゃん、ありがとね。今日は俺がわがまま言って、来てもらっちゃって…
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千晃) ううん、全然。わたしも嬉しかった。誘ってもらえて。
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テツ) うわぁ…まじ超懐いんだけど。このメンバー。
.
西島) …………
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秀太) …伊藤ちゃん、とりあえず座ろっか。
.
千晃) うん。
.
西島) …………
.
秀太) …………
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千晃) …にっしー、久しぶり。笑
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西島) えっ ⁈ ……あぁ、久しぶり。笑
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千晃) 元気そうでよかった。
.
西島) あ、うん。……千晃ちゃんも…
.
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つか…なんで、ちーちゃんがここに居るんだよ…。
しかも、にっしーって…あだ名呼びに戻ってるし…。
俺も思わず、千晃ちゃんとか言っちゃったけど…。
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コソッ
西島) 秀太、聞いてないけど?なんでちーちゃんが居んだよ。
.
コソッ
秀太) ぁあ…うん。まぁ…言ってなかったかも…
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西島) は?かもってなんだよ…
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テツ) ん?にっしー、どうかした?
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西島) えっ?…あ、いや……
.
テツ) なに飲む?とりあえず、みんなビールでいい?
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西・秀) うん。
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コソッ
西島) 秀太、おまえさ…
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コソッ
秀太) 悪かったって。なんか…言いづらくて…
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コソッ
西島) まじさ…言ってよ。こっちにも心の準備ってもんがあんだろ。
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千晃) …ふふ。
.
西・秀) え…なに?
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千晃) 仲良いよね、相変わらず。笑
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西島) は?別に仲良くなんかないし…
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千晃) 嘘だぁ〜?にっしーは昔から末吉くんのこと、大好きだもんね。
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西島) // は ⁈ まじ違うから…
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秀太) はは!ほんっとそうなんだよね。こいつ、俺ラブだから(笑)
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西島) 秀太、おまえな?
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秀太) ……痛っ!…西島、おまえ本気でつねんなよ。
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西島) ……おまえが悪いし。
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秀太) だからごめんって。
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千晃) ふふ。やっぱり変わってないね。あたし、2人見てるのなんか好きだったよ。
.
西島) え…
.
.
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" 2人見てるのなんか好きだったよ "。
ちーちゃんは…ちーちゃんはもう、あの頃のちーちゃんじゃないのかな…。
ちーちゃんはさっきからずっと、普通に笑顔で喋ってる。
1年ぶりに会って、動揺してドキドキしてるのは俺だけなんだろうな…。
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー#aaaストーリー #aaa #西島隆弘 #伊藤千晃 #末吉秀太 #にしちあ #すえにし #らぶあっとめん #君の香り恋する夏 #flavorofkiss #aaa君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 7
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<西島side>
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.
また会えた。
この前すれ違ったのも、きっとあの子だったのかな…。
ちーちゃんと同じ香り…。
泣いてたな…傘、さしてなかったな…。
制服着てたけど、この近くで働いてるのかな…。
.
.
客A ) すみません…
.
西島) …あ、はい。いらっしゃいませ。
.
客A) 2000円くらいで花束、作ってほしいんですけど…
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西島) はい、かしこまりました。ご希望とかありますか?色とか…花の種類とか…
.
.
なんで泣いてたんだろう…。
また、会えるかな…。
.
.
西島) お待たせ致しました。…こんな感じでどうですか?
.
客A ) わぁ!はい、大丈夫です。とっても可愛い。ありがとうございます。笑
.
西島) よかったです。気に入って頂けて。笑
.
客A ) /// 本当にありがとうございます。
.
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あれから一週間が経つ。
やっぱり、もう会えないのかな…。
.
.
客A ) じゃあ、また来ます。笑
.
西島) ありがとうございます。またお待ちしてます。笑
.
西島) …………ふぅ…そろそろ閉店か……
.
宇野) …あの……
.
西島) はい。…あっ!
.
.
声をかけられ振り向くと、あの時の彼女が立っていた。
やっぱり…来てくれた。
.
.
西島) こんばんは。笑
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宇野) …こ、こんばんは…
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西島) あ、中入って?ちょうど店、閉める時間だから。
.
宇野) いえ…わたしはお借りした傘を返しに来ただけなので…
.
西島) いいから。さ、入って。笑
.
.
そう言って俺は、彼女の背中を押して、ちょっと強引に店の中へと導いた。
ふわっと香る優しい香り…。
懐かしくて…俺が大好きだった人と同じ匂い。
.
.
西島) あ、その辺に座ってて。
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宇野) …………
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西島) ……ふふ
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宇野) …なに?…何ですか?
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西島) え?いや…別になんでも。笑
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宇野) 何でもなくないですよね?…人の顔見て笑って…失礼だし…
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西島) あ…すみません。別にあなたの顔見て笑ったわけじゃないです。
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宇野) じゃあ、なんで笑ったんですか?
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西島) いや…この人、本当に花屋だったんだって顔が、なんかおかしくて。
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宇野) やっぱり顔見て笑ったんじゃん。
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西島) あ、そう…なのかな?ごめんなさい…
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宇野) ……別にいいですけど…
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西島) 来てくれると思ってた。きっと、傘返しに来てくれるだろうなって。
.
宇野) ……なに?その自信…
.
.
あの日彼女に貸した傘は、店用の傘だった。
傘の持ち手のところに、うちの店のシールが貼ってある傘。
だからきっと、彼女は返しに来てくれるような気がした。
ちゃんと店まで返しに来てくれるって。
.
.
西島) いい人そうだったから。笑
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宇野) いい人…。…そんなこと言われても、全然嬉しくないですけど…
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西島) ……はは!あんた、なんか変わってるよね?う~ん…ちょっと冷めてる?
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宇野) あんたって…。…あの、さっきからずっと思ってたんですけど、なんか馴れ馴れしいですよね?あなた。
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西島) え?そう?…そうかな…?
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宇野) そうですよ。いきなりタメ口だし…
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西島) だって俺より年下でしょ?
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宇野) は?絶対、あたしのほうが年上だし。
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西島) まさか。え、じゃあいくつ?
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宇野) …うわぁ…ほんっとにデリカシーない…。普通、聞きます?女性に年齢とか…
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西島) 別にいいじゃん。だってまだ若いでしょ?24歳くらいに見えるよ?
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宇野) ……7です。…27…
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西島) うっそ!俺と同じ。タメじゃん、タメ。
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宇野) ……これ。傘、ありがとうございました。
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西島) いいえ。いいよ、敬語使わなくて。同い年なんだし。笑
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宇野) …別にいいです。もう会うこともないと思うので。
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西島) え…
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宇野) なんか苦手だから。あなたみたいな人。
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西島) 俺も。
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宇野) …え?
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西島) 俺も苦手。あんたみたいなタイプ。
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宇野) は?…なっ…別に好いてもらわなくても結構ですから!
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西島) 俺だってガッカリしたし。なんか言葉にトゲがある感じでさ。もっと…もっと謙虚で優しくて、おとなしい感じの子だと思ってたのに…
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宇野) そんな…ちょっと会ったくらいで何が分かるのよ…本当、嫌なやつ…
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西島) ……帰れば?傘返しに来たんなら、もう用は済んだだろ?…ていうか、傘なんて必要なかったみたいだけど。
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宇野) …!……い、言われなくても帰ります!
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西島) どうぞお気を付けて。さようなら。
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宇野) お気遣いありがとうございます。さようなら!
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そう言ってその場から去って行った彼女の顔は、怒りと悔しさと悲しさと…色々な思いが入り混じった表情だった。
ちょっと言い過ぎちゃったかな…。
違うに決まってんじゃんか。
俺、なに期待してたんだろう…。
同じなのは香りだけ。
あの子にちーちゃんの影を探しても、仕方ないのにな……。
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー#aaaストーリー #君の香り恋する夏 #たかうの #aaa君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 6
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<日高side>
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日高) ママさん、おかわりもらってもいい?
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宇・母) もちろん。みっくんはいつもたくさん食べてくれるから、おばさんも嬉しいわ。
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日高) ママさんの作るごはん美味しいから、俺すげぇー好きなんだよね。
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宇・母) ふふ。ありがとう。
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宇野) ただいまぁ〜。
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宇・母) あら、おかえり。
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日高) おぅ、おかえり。笑
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宇野) おかえりって……あんた、また来てたの?人ん家の玄関の真ん中に、大っきい靴置いてんじゃないわよ。
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日高) 何だよその言い方。俺は客だぞ?もっと優しくしろよな。
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宇野) は?客?いつもちゃっかり夕飯食べに来てる人が?
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日高) だって好きなんだもん。宇野ママが作るごはん。
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宇野) は?意味分かんないよね?
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宇・母) いいじゃないの。みさちゃんも帰って来てくれて、みっくんもまた遊びに来てくれるようになって、もぅお母さん、ほんっとに嬉しいんだから。
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日高) ですよね。…つか宇野、おまえ今日、傘持って行ってたんだ?
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宇野) …え?なんで?
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日高) だって雨降ってんのに全然、濡れてねぇーじゃん。あ、それともコンビニで買った?
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宇野) あ…うん。まぁ……
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日高) ⁇
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宇野) ………ちょっと着替えてくる。
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日高) ……あいつ、何かあったのかな?…ママさん、なんかみさちゃん、様子へんじゃなかった?
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宇・母) そぅ?帰って来てからいつもあんな感じよ。まだ辛いのかしらね…
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日高) …………
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宇野とは小学校からの同級生。
昔は隣の家に住んでたけど、俺の実家は3年前に引っ越した。
宇野の家族ともずっと仲が良くて、宇野のことも妹みたいで…なんか放っておけないんだよな…。
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宇野) わぁ!美味しそう〜!
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宇・母) みっくんが買って来てくれたのよ。
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宇野) 日高くん、たまにはやるじゃん。
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日高) 何だよ、たまにって。
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宇・母) みさちゃんに早く元気になってほしいからって。本当、みっくんは昔から優しいわよね。
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日高) // べ、べつに優しくなんか…
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宇野) どうせ、ただのご機嫌とりだってば。いつも家のごはん食べてるのも申し訳ないって思ったんでしょ?
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日高) は?そんなんじゃねぇーし。おまえって、ほんっと失礼だよな?
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宇野) う、そ。ありがとう、日高くん。笑
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日高) // えっ…なんだよ、急に素直。
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宇野) ふふ、たまにはね。…でも、覚えてくれてたんだ?わたしがここのタルト好きだって。
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日高) …まぁな。
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忘れるわけないだろ…。
宇野は俺の誕生日に、いつもここのタルトを買って来てくれていた。
だけど、宇野が元カレと付き合ってからは、会うことも減っていったんだよな…。
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宇野) ん〜美味しい。しあわせだぁ〜。
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日高) はは。単純なやつ。
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宇・母) ねぇみっくん、今日は家に泊まって行ったら?
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日高) えっ ⁈ …いや…けど俺、明日も仕事だから…
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宇野) 菜月ちゃんに怒られるからの間違いじゃなくて?
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日高) // は ⁈ おま…なに言ってんだよ…
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宇・母) そっかぁ…そうよね、菜月ちゃんに心配掛けたら悪いわよね。
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日高) // えっ…ママさん、菜月のこと知ってんの?
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宇・母) うん、みさちゃんから色々聞いてるから。笑
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日高) は ⁈ …色々って……ったく、宇野のおしゃべり。
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宇野) 〜♪〜♪〜♪
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日高) なっ…鼻唄なんか歌いやがって…
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宇野) 帰りなよ。あたしもまたへんな誤解とかされたくないし。
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日高) 言われなくても帰るよ。
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宇野) あっそ。それはよかった。
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日高) ………宇野、大丈夫か?
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宇野) …ん?なにが?
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日高) …いや…
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宇野) ……大丈夫だよ…
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日高) …そっか…
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宇野) …………
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日高) なんかさ…なんかあったらちゃんと言えよ?俺に力になれることがあったら…
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宇野) うん。ありがとう。…ごめんね?心配掛けちゃって…
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日高) そんな、いいっての。笑
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宇野) ふふ
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小ちゃい頃からずっと見てきた。
いつも一番近くに居て、宇野のことならなんでも分かるって、そう思ってた。
けど…大人になると分からないこともある。
宇野の本当の気持ちも、俺が宇野にしてあげられることが何なのかも…。
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー#aaaストーリー #aaa #宇野実彩子 #日高光啓 #みつみさ #flavorofkiss #君の香り恋する夏 #aaa君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 5
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<浦田side>
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社員A) お疲れ様でした~。
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直也) お疲れ様でした。
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亜矢) 直也さん、お疲れ様です。笑
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直也) …あ、お疲れ。
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亜矢) もう帰れそうですか?
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直也) うん。
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亜矢) よかった。…行きましょ?笑
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直也) …うん。笑
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今までと変わらない毎日。
今日もこうして、俺は後輩と一緒に帰る。
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亜矢) 直也さん、今日なにか食べて行きません?
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直也) …え?……うん。そうしようか。
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亜矢) ふふ。…なんか嬉しいな…
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直也) …………
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亜矢) …あ、そうだ直也さ/
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直也) 柏木さん。
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亜矢) え…はい?
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直也) 最近、どう?
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亜矢) …どうって…何がですか?
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直也) 上野。…まだ連絡来てるの?
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亜矢) …前ほどではないですけど、たまに着信入ってます…
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直也) …そっか…
.
亜矢) …………
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直也) 柏木さんさ、もう…大丈夫かな?…もう俺が居なくても/
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亜矢) 困ります。わたし…直也さんが居てくれなきゃ困る…やっぱり、まだ怖い…
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会社の後輩の柏木さん。
同僚の上野くんにしつこく交際を迫られ、つきまとわれていた。
その相談に乗ったことがきっかけで、俺は大切な人を悲しませてしまった。
たくさん泣かせてしまった。
そして、その手を離してしまった…。
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直也) …ごめん…そうだよね。うん、大丈夫。まだしばらくは家まで送るから。
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亜矢) ……迷惑…ですか?わたし…やっぱり直也さんに迷惑掛けてますよね…
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直也) そんなことないよ。
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亜矢) でも…
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直也) また前みたく、家の前で待ちぶせしたりしてたら危ないし。
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亜矢) …………
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直也) ごめん。急に…。大丈夫、俺がちゃんと守るから。
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亜矢) // 直也さん…
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守るってなんだろう…
俺が本当に守らなきゃならなかったのは柏木さんじゃない。
実彩子だったのに……。
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直也) それから柏木さんさ、会社ではちゃんと名字で呼ぶようにね?
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亜矢) え…でも、会社では付き合ってるってことになってるから、大丈夫かなって…
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直也) それは上野がまだ会社に居た頃の話ね。今はもう上野も辞めて、みんな演技だったって分かってるから。
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亜矢) …………
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直也) あ~、お腹空いたね。なに食べに行こうか?
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亜矢) …………
.
直也) …柏木さん?どうした?
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亜矢) ……演技か…
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直也) …え…
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亜矢) そうですよね。わたしと直也さんが付き合ってるって、本当に信じてたのはあいつだけですよね…
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直也) …………
.
亜矢) …大丈夫です。それでもわたしは…
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直也) …柏木さん、俺さ……
.
亜矢) 会社で呼ばなければいいですか?会社ではちゃんと、浦田さんって呼びますから。だから…これからも直也さんって呼んでもいいですか…?
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なんとなく…なんとなくだけど気づいている。
柏木さんの俺への気持ち…
だけどまだ、俺の中には実彩子が居る。
今でもまだ…実彩子が……。
.
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直也) …別にいいけど…
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亜矢) はぁ、よかった…
.
直也) …………
.
亜矢) 直也さんも。直也さんも外では亜矢って呼んでいいですよ?柏木さんって、なんか堅苦しいし…
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直也) 俺はいいよ…
.
亜矢) ……亜矢ちゃんとかでもいいんですけど…
.
直也) …………
.
亜矢) …………
.
.
" 亜矢ちゃん "。
そう呼んだら、柏木さんにちょっと期待させてしまう気がした…。
.
.
直也) …じゃあ、柏木ちゃん。
.
亜矢) …え…
.
直也) なんか、かわいくない?柏木ちゃんて。笑
.
亜矢) // …いいですよ。じゃあ、柏木ちゃんで。
.
直也) よし。じゃあ柏木ちゃん、今日は焼き肉食べ行こう。
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亜矢) えっ?焼き肉ですか?
.
直也) だめ?
.
亜矢) /// わ、わたしも焼き肉…食べたいです。
.
直也) じゃあ決まりね。あ~、早くビールが飲みたい。
.
亜矢) そっちですか?
.
直也) そう、そっちね。笑
.
亜矢) // ふふ
.
.
今までと変わらない毎日。
だけど…変わったことが1つだけある。
それは、君が俺の隣に居ないこと。
君の笑顔には、もう会えないこと。
そして…君のことを一番に考えてやれなかった、あの日の俺の後悔…。
今さらそんなこと思っても、もう遅いって分かってる。
分かってるよ……。
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー#aaaストーリー#aaa #浦田直也 #宇野実彩子 #君の香り恋する夏 #flavorofkiss #aaa君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 4
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<宇野side>
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宇野) やだぁ…なに?……雨降りそうじゃん…
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さっきまで暑いくらいの快晴だったのに、空を見上げると鈍よりとした雲がもくもくと広がっていた。
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宇野) 最悪。今日、傘持って来てないや…
.
女A ) ……って思ってたんですけど、先輩がかばってくれて、ほんと助かりました。ありがとうございます。
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男B ) だってあれは、課長の言ってることのほうが理不尽だったから。佐藤さんは全然、悪くない。
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宇野) …………
.
女A ) 本当、いつもすみません。今日のランチはわたしにご馳走させてください。
.
男B ) いいって、そんな。気にしないでよ。
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隣にいる2人が話している会話。
聞くつもりはないのに、聞いてしまう。
あぁ…きっと、こんな感じなのかな…。
先輩と後輩って…。
よっぽどかわいいんだろうな、後輩のことが…。
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.
宇野) ………もぅ、忘れなきゃ……
.
.
忘れたい。
だけど…やっぱりまだ忘れられない…。
信号が青に変わった。
前に進まなきゃ。
わたしも、ちゃんと前に……。
.
.
宇野) ……っ…もぅ……なんで…っ……
.
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泣きたくないのに…もう泣きたくなんかないのに、勝手に涙がこぼれた。
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.
グイッ/
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.
宇野) えっ…?
.
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泣きそうな想いを…それでも溢れてしまう涙を、必死でこらえながら交差点を歩いていると、急に誰かに右腕をつかまれた。
.
.
西島) …ちぃ……ちゃん?
.
.
え…?誰それ?
なに?急に…。
.
.
西島) ……あのっ……
.
宇野) ……ひ、人違いです……
.
.
わたしがそう言うと、その人はグッと強くつかんでいた力を緩めた。
.
.
西島) ……すみません…急に……
.
.
落胆なのか、それとも最初からそうと解っていたのか、寂しそうな…悲しそうな小さな声で、その人はそう言った。
.
.
宇野) ……あの…離してもらえますか?
.
.
それでもまだ、わたしの右腕をつかんだまま動かない彼。
どんな人なんだろう…
素直にそう気になって、彼のほうへ振り向いた。
.
.
西島) …………
.
宇野) …………
.
.
振り向くと、彼はわたしのことを見ていた。
切なくて、今にも泣きそうな目…。
違うよ…わたしは、あなたが探している人じゃない…。
.
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西島) …大丈夫…ですか?
.
宇野) …えっ…?
.
西島) ……ハンカチ、持ってないや…
.
宇野) ……!…あのっ…すみません…
.
.
自分だよ…泣いていたのは、わたしのほうじゃん…。
もう情けない…恥ずかしい…そんな思いが一気に込み上げてきて、わたしはまた前を向き涙を拭いた。
.
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西島) …あの…
.
宇野) ………すみません…失礼します…
.
.
その場にいるのが気まずくなって、わたしはそこから立ち去った。
.
.
西島) …………
.
宇野) …あ、雨……
.
.
歩き出すとポツリ、ポツリと雨が降ってきた。
.
.
宇野) …本当に降ったし…
.
.
あー、もうどうでもいいや。
むしろ雨に濡れていたいかも…。
そう思っていると、今度はトントンと肩をたたかれた。
振り向くと、そこにはさっきの彼が立っていた。
.
.
西島) これ、使って?
.
宇野) …えっ…?
.
.
そう言って優しい笑顔で、彼はわたしにビニール傘を差し出してくれた。
.
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宇野) …でも…
.
西島) じゃあ、また。笑
.
宇野) えっ…ちょっと……
.
.
タッタッタッタッ/
.
.
" じゃあ、また "。
さっきの切なそうな表情とはまるで違う優しい顔で笑うと、彼は雨の降る中を走って行った。
.
.
宇野) またって……へんな人…。自分が濡れちゃうじゃん……
.
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彼が貸してくれた傘を開く。
透明の傘越しに見上げた空には、ただただ雨が打ちつけるだけ。
落ちては流れての繰り返し…。
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.
宇野) …やっぱり要らないや…
.
.
傘を降ろし、雨に打たれながら歩く。
守ってくれる人なんて居ない。
今のわたしには、もう誰も…。
.
.
西島) …………
.
.
.
わたし、また誰かを好きになれる日が来るのかな…。
またあんな風に、誰かと思い合える日が……。
.
.
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー#aaaストーリー#aaa #西島隆弘 #宇野実彩子 #伊藤千晃 #たかうの #flavorofkiss #君の香り恋する夏 #aaa君の香り恋する夏

- 君の香り、恋する夏 - 1
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<西島side>
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西島) あー、暑ちぃーな。雨、降んないのかよ…。
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.
6月。東京。
梅雨なのに、雨は降らない。
空を見上げると、抜けるような青空。
もうすぐ夏…か……。
.
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西島) 夏ねぇ……
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季節、人、景色、音楽、匂い…何かを思い出すきっかけは日常の中にあったりして、誰かを思い出すきっかけも、またその中にある。
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西島) ……もう夏か……
.
.
ふと思い出す。
本気で好きだった人の笑顔。
そして、自分の想いに素直になれなかった後悔…。
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西島) ………今さらだな……
.
.
信号が青に変わる。
いっせいに歩き出す人と同時に、俺も歩き始める。
.
.
サッ……/
.
.
西島) …!……ちーちゃん…?
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すれ違う人の中から、ふわりと香る懐かしい匂い。
愛しい想いと切ない感情が、同時に込み上げる…。
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西島) …………
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とっさに振り向き、彼女の姿を探すけれど、人混みの中に覚えのあるその姿はなかった。
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西島) …ちーちゃん……
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大切にしたかった。
彼女を好きな想いを大事にしていたかった。
本気で好きなんだって、ちゃんと知ってほしかっただけなのに…。
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.
西島) …こんなとこに居るわけないか…
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前を向いてまた歩き出す。
彼女にとっての俺は、もう過去の人。
だけど俺にとっては、今もまだ一番大切な人。
もう一度、会いたい人…。
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.
~♪~♪~♪~♪~♪
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<発信・秀太>
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西島) あ、もしもし、しゅう…
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♪ お留守番サービスに接続します………ピーッ/
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西島) 秀太、お疲れ。今日飲み行かない?とりあえず連絡待ってます。
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ピッ/
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君と最後に会ったあの日から、季節は巡って、また夏が来た。
だけど…俺の想いは変わらない。
もう叶わないと分かっていても、やっぱりまだ、君を忘れられないよ…。
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西島) ……夏…だな……
.
.
.
もう一度、空を見上げた。
高くて青く澄んだ空。
夏はもう、すぐそこまで来ている。
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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アカウント変わったので、プロローグから投稿しています☻
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#aaaストーリー #aaa #西島隆弘
#宇野実彩子 #浦田直也 #日高光啓 #與真司郎 #末吉秀太 #伊藤千晃 #flavorofkiss #君の香り恋する夏 #aaa君の香り恋する夏

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